直接対決では一方的に敗れたバトラー。そんな英戦士が井上に難癖をつけた。(C)Getty Images 井上尚弥(大橋)に対するまさかの発言が物議を醸している。現地9月19日、英格闘技専門YouTubeチャンネル『Seconds Ou…

直接対決では一方的に敗れたバトラー。そんな英戦士が井上に難癖をつけた。(C)Getty Images

 井上尚弥(大橋)に対するまさかの発言が物議を醸している。現地9月19日、英格闘技専門YouTubeチャンネル『Seconds Out』に出演した元WBO世界バンタム級王者のポール・バトラー(英国)が、思わぬクレームを飛ばしたのだ。

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 バトラーと言えば、昨年12月13日に有明アリーナで行われたバンタム級の4団体統一戦で井上と対戦。戦前は「俺の勝利を信じている」と自信を覗かせたが、いざゴングが鳴ると、まさに防戦一方。国内でも「気分が悪くなる」と皮肉られたやられっぷりで、11ラウンドに左ボディーからの猛ラッシュを浴び、成すすべなくリングに沈んだ。

 そんなバトラーは『Seconds Out』で「彼のボクシングはとても優れている」と井上の図抜けたスキルを称賛。試合におけるパフォーマンスについて「あの時、望んでいない立ち位置に彼が俺を誘い込んできたが、俺は直面した多くのトラブルを足を使って逃れることができた」と強調した。

「俺は彼らがやったこともはっきりとわかっていた。自分のジムで子どもやアマチュアを相手にするときに、それをやるんだけど、彼らはリングをできるだけ小さく使わせるように動いていた。俺にはリングでの知識があったから多くのトラブルから抜け出すことができたと確信しているよ」

 一方でバトラーは井上への批判も口にしている。今年8月に元世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)が、米メディア『Fight Hype』で「イノウエは米国に来てランダムに行われる血液や尿の検査(ドーピング検査)を受けて戦う必要がある」と発言して物議を醸したのだが、これに同調。井上へあらぬ批判をかけた。

「イノウエと戦う数年前から俺は彼にドーピング検査が必要だと言っていた。7ストーン10(ライトフライ級の48.97キロ)から8ストーン10(スーパーバンタム級の55.34キロ)に体重(階級)を増やし、彼は依然として相手を倒し続けている。俺はイノウエが普通だとは思えない。

 彼はとても優れていて技術はとても良く、信じられないほど素晴らしい。だけど、あのパワーは、上の階級に持ち込めるものなのか。これは何年も前に(マニー・)パッキャオについて、みんなが、はるか下の階級(フライ級)から一番上(スーパーウェルター級)まで上げて(WBC世界同級王者のアントニオ)マルガリートを倒すまで、『何をどうやっていたんだ?』と話していたようなものだ」

 井上に一方的にやられ、「モンスター」と称される破壊力を知るバトラー。そのあまりの強さにドーピングを疑いたくなってしまったのだろうか。彼は世間から「言いがかりだ」と批判されたメイウェザーの発言について「俺はフロイドが正しいかもとは思う。イノウエはドーピング検査のためにアメリカに行く必要があると思う。ただ、イノウエは不正を一度も証明されたことがないのだから、彼に向って『詐欺師だ』と言うことはできない」と歯切れの悪い意見を残している。

 まさに暴言。井上に対するバトラーのコメントは大きな波紋を呼んでいる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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