日本はイングランド相手に健闘するも、後半に引き離されて黒星を喫した(C)Getty Images

 ラグビー日本代表(世界ランク14位)は、ワールドカップ2戦目でイングランド代表(同6位)に12-34で敗れ、1勝1敗とした。

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 試合開始からの序盤は拮抗した展開となり、一時、日本は3点をリード。しかし、その後は逆転トライを許すなど前半は9-13で折り返す。前半、3本のペナルティゴールを決めた松田力也は後半14分にも4本目を決めるなど1点差に迫るも、そこからイングランドに3トライを挙げられ引き離された。

 初戦のチリ戦では6トライを記録した日本は、この試合ではイングランドのディフェンスを崩せず、ノートライに終わっている。また、後半16分にはイングランドのジョージ・フォードのパスをフレディ・スチュワートが弾き、そのままプロップのジョー・マーラーの頭に当たるとボールは前方に。ここで日本選手はノックオンと判断、しかし、転がったボールをイングランドのコートニー・ローズが掴んでトライ。ビデオ判定でも結果は変わらず、日本はセルフジャッジで動きを止めてしまうという、痛恨の失点を喫している。

 イングランドは2連勝。4トライでボーナスポイントも得たことで、勝ち点を9とした。敗れた日本は2試合を消化し1勝1敗、勝ち点5のまま変わらず。

 前回準優勝国であるイングランドに対し、番狂わせの期待が寄せられていた日本だったが、力の差を見せつけられるゲームとなった。しかし、試合中にはスタンドからのブーイングも聞かれるなど、日本の戦いを後押しする時間帯もあった。

 また、対戦相手国、イングランドメディアも試合後、選手、関係者などの様々な反応を伝えている。

 英放送局『BBC』では、「イングランド 34-12 日本 イングランドが4トライでブレイブブロッサムズを破る」と銘打ったゲームレポートを配信。自国代表については「大勝したものの、目立った成果はほとんどなかった」と試合内容に対する不満の声を綴っている。また、イングランドキャプテンのローズが日本について「日本の健闘を称えたい。彼らが強い気持ちで戦ってくることはわかっていた」と語った言葉を紹介している。

 他に、英紙『The Sun』も日本の戦いを称賛。「日本には躍動し、気迫があった。観客席のフランス人ファンも劣勢の日本を支持し、イングランドは居心地が悪かった」と会場の雰囲気を伝え、さらに「日本がしばらくリードを保っていたら、本当に嫌な展開になっていたかもしれない」と試合内容を評した。

 また、『sky sports』では元イングランド代表キャプテンのジョニー・ウィルキンソン氏のコメントを紹介しており、「日本は最後の20分で疲れてしまった。ハンドリングエラーが多くて、プレーの継続性が失われた」として、日本のミスを指摘している。

 今大会初黒星で悔しさを味わうこととなった日本。次戦、現地時間9月28日(日本時間29日)のサモア戦で、大会2勝目を目指す。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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