メジャー通算555本塁打を誇る四国IL・高知ファイティングドッグスのマニー・ラミレス外野手は、メジャー時代からその強打のみならず、自由気ままなプレーでも有名だった。■中堅デーモンの内野返球をなぜか必死で横っ飛びキャッチ メジャー通算555本…

メジャー通算555本塁打を誇る四国IL・高知ファイティングドッグスのマニー・ラミレス外野手は、メジャー時代からその強打のみならず、自由気ままなプレーでも有名だった。

■中堅デーモンの内野返球をなぜか必死で横っ飛びキャッチ

 メジャー通算555本塁打を誇る四国IL・高知ファイティングドッグスのマニー・ラミレス外野手は、メジャー時代からその強打のみならず、自由気ままなプレーでも有名だった。「Manny being Manny(マニーはマニー)」という愛情と諦めの入り混じった表現で語られてきたラミレスだが、7月21日は伝説の珍プレーから13年目の「マニー記念日」だった。米スポーツ専門局「ESPN」電子版では「今日はこんな日。マニーはマニーが再び炸裂」と特集している。

 13年前のこの日、メジャー史に残る珍プレーが生まれた。当時レッドソックスに所属していたラミレスは、本拠地オリオールズ戦で左翼の守備に就いていた。5回、オリオールズの打者デビッド・ニューハンが中堅フェンス直撃の強打を放つと、中堅を守っていたジョニー・デーモンは必死にジャンプしたが、キャッチできず。慌ててクッションボールを処理して必死に内野に返球したが、ここでよもやの事態が起きた。

 必死の送球に左翼ラミレスがなぜか凄まじい反応を見せ、横っ飛びしながら華麗にカット。そこから遊撃マーク・ベルホーンを中継し、ホームに返球された。だが、ラミレスのカットは完全なる無駄足で、ホームにボールが届いく前にニューハンは悠々とホームイン。ラミレスは余計な横っ飛びカットでランニングホームランを献上してしまった。

 当時のテレビの実況は「思うに、私が今までで見た中で最も奇妙なリレーです」と唖然。何とも言えない表情のマニーがテレビ画面で大写しにされるなど、メジャー史に刻まれた思い出のワンシーンとなっている。

 特集では「おそらく、彼の最も度肝を抜くプレーの記念日に、屈指の“マニーはマニーな瞬間”を振り返らないでいられようか」と、この衝撃の珍プレーに匹敵する数々のラミレス迷場面を紹介している。

■二盗成功もなぜか一塁に歩いて戻り、塁間でアウト

 インディアンス時代の1997年8月3日タイガース戦では、二盗を成功させたはずのラミレスが、なぜか一塁にトボトボと帰塁。異変に気付いた捕手の送球により塁間でアウトになってしまった。

 レッドソックス時代の2005年7月18日レイズ戦では、試合中に味方の投手コーチがマウンドでピッチャーと話し合っている間に、外野スタンドのドアの中に姿を消すという奇行に出た。テレビの実況は「頼むマニー帰ってきてくれ。投手の交代じゃないんだぞ」と、帰還を訴える一幕もあった。

 一方、2008年5月14日に行われた伝説のオリオールズ戦ではスーパープレーを見せた。レフト超えの長打を華麗にランニングキャッチすると、勢い余って外野フェンスを駆け上がり、客席にいたレッドソックス・ファンとハイタッチ。そこから内野に送球すると、一塁で走者がアウトになるという、衝撃的な併殺が完成された。

 オールスター12回出場、ワールドシリーズ優勝2度など輝かしい成績を残したラミレスだが、時折炸裂させた珍プレーの衝撃も、いまだにメジャー・ファンの心に刻まれているようだ。(Full-Count編集部)