<大相撲九月場所>◇五日目◇14日◇東京・両国国技館 序の口八枚目・聡ノ富士(伊勢ヶ濱)が序の口九枚目・竹内(陸奥)を小手投げで下して3勝目を挙げた一番は「同体ではないか」と物言いがつく白熱の展開となった。かなり際どい瞬間を冷静に見極め、正…

<大相撲九月場所>◇五日目◇14日◇東京・両国国技館

 序の口八枚目・聡ノ富士(伊勢ヶ濱)が序の口九枚目・竹内(陸奥)を小手投げで下して3勝目を挙げた一番は「同体ではないか」と物言いがつく白熱の展開となった。かなり際どい瞬間を冷静に見極め、正確に軍配を上げた中学卒業間もない16歳の新人行司の堂々たる立ち振る舞いに対して「この行司すごい何者だよ」「行司すごいよく見てた」など驚きと称賛の声が。一方では、物言い協議の際に大柄な親方たちに囲まれ、右、左とドキドキした様子でキョロキョロしながら協議の行方を見守る小柄ないでたちとのギャップに「1人だけかわいい」「親方に圧倒されてる」「初々しいね」などの反響も寄せられた。

【映像】16歳行司が見せた驚嘆の土俵裁き

 立ち合い、頭から当たって諸手で突いて出た竹内が一気に押し込んだが、このまま勝負ありかと思われた次の瞬間、聡ノ富士が右からの豪快な小手投げで形勢逆転。聡ノ富士は前のめりに土俵に落ち、竹内の体は宙を舞い、背中から土俵に落ちた。

 激しい取組に「おぉー」っと館内から歓声が上がった際どい一番。その瞬間、腰をぐっと深く下ろし、冷静に見極めた行司は即座に東に軍配を上げた。館内から拍手が沸いたが、勝負の行方は物言いに持ち越された。

 土俵中央、大柄な親方衆に囲まれ、協議の行方が気になる様子で右、左に視線を巡らせたのは、中学を卒業後に押尾川部屋に入門したばかりの序ノ口格行司である式守風之助。先場所七月場所で初土俵に立った2007年7月6日生まれ、静岡県掛川市出身の16歳。

 先ほどの堂々たる土俵さばきから一転、そんな初々しい様子に取組を中継したABEMA視聴者からは「きょとんとしてカワイイ」「初々しいね」「若者頑張れ」などの反応が。

 しばらくして協議が終わると、元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方が「行司軍配は東方力士に上がりましたが、同体ではないかと物言いがつき協議した結果、西方力士の体が先に飛んでおり、行司軍配どおり東方力士の勝ちと決定いたします」と説明。すると、視聴者から「この行司すごい何者だよ」「行司すごいよく見てた」など驚きと称賛の声が寄せられた。(ABEMA『SPORTSチャンネル』)