スポーツにガチで打ち込んだ経験を持つアイドルに、その思い出や競技の魅力について語ってもらうインタビュー連載「アイドルと、スポーツと、青春と」。 第2回に登場するのは、原宿発の5人組アイドルユニット「神宿」の羽島めいさん。2014年の結成以…
スポーツにガチで打ち込んだ経験を持つアイドルに、その思い出や競技の魅力について語ってもらうインタビュー連載「アイドルと、スポーツと、青春と」。
第2回に登場するのは、原宿発の5人組アイドルユニット「神宿」の羽島めいさん。2014年の結成以来、着々とファンの数を増やし、今年の春には初の全国ツアーも開催しています。
そんな羽島さん、実は小学校2年生で男子に混ざってサッカーを始め、その後は女子サッカーチームも掛け持ちして6年生のときにキャプテンとして女子の全国大会でベスト16に進出した実力者。
《前編はこちら》
・神宿・羽島めい「サッカーをしていた頃はいちばん楽しかった時間のひとつ」(前編)
後編では、サッカー部に入った中学時代のエピソードや、神宿に加入後にサッカーの経験がどのように活きているかについて伺います。
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小学生との違いを知った中学時代
——小学校6年生で全国大会に出場したわけですが、中学校でもサッカーは続けていたんですよね?
地元の中学に入って、そこでも男子に混じってサッカーをしていました。でも、小学校とは違うな……って入ってすぐに思いましたね。中学校だと先輩・後輩っていう上下関係もあるじゃないですか。
——ありますね。
1年生は練習が終わってから掃除もしなきゃいけないですけど、下校時間内に校門を出なきゃいけないっていう決まりもあって、もし1分でも遅れると部活停止。全部1年生のせいになっちゃうんです。
——部活動の練習は小学校と違って、土日だけではないですよね?
ほぼ毎日でしたね、朝練と午後練もあって、土日も両方練習。しかも朝練に遅刻すると走らされるっていう。
——辞めようと思った瞬間もあったのでしょうか?
何回かは辞めようと思いましたね。
——それでも辞めなかったのはなぜだったんですか?
負けず嫌いな性格っていうのもあるんですけど、やっぱりサッカーするのが好きだったんですよ。どちらかと言うと、中学校では楽しむためにサッカーをやっていた気がします。
——試合に出ることもあったんですか?
3年生まで含めての公式戦だとあまりないですね。やっぱり上級生の方が上手だったので。でも、同学年だけでチームをつくるときとかはけっこう出てました。そのときはあまり試合でも負けてなかったと思います。
——女子サッカーのチームでやってたら、もうちょっと活躍できたかもと考えることはないですか?
正直言うとありますね。中学になると体格の差も出てきて。高校に入る前に、女子サッカーを新しく作る高校から推薦の話をいただいたんです。経験者を集めてたみたいで。すごい悩んだんですけど、アイドル活動もしてみたくて。正直、たまに「高校でも続けていたら……」って思うこともありますけどね。
神宿で本当の信頼関係を知った
——高校ではサッカーの道に進まず、神宿での活動をスタートしたわけですが、ライブではMCのアオリで羽島さんがいつも会場を盛り上げています。これはサッカーでキャプテンとしてチームメイトを盛り上げていた経験が活きているのでしょうか?
試合前に円陣を組んだときには、いろいろ言ってた記憶はあります。こう、みんなが盛りあがる言葉を言いたくて。少しでも相手の気持ちを動かしたいんですよ。もしかしたらライブのMCとも共通点があるかもしれないです。いや、どうかな、関係ない気もしますね(笑)。
——盛り上げる相手が昔はチームメイトだったのが、今はお客さんということなんですかね。
そうですね。でも、実際は活動開始から1年くらいは神宿もあまりうまくいってなくて悩みました。
——それはどうして?
みんな自分のことで精一杯だったんですよ。年齢もバラバラだったし、何より初めてのことが多すぎたから。他のメンバーがどう思ってるとか、気にかける余裕もない状態だったんだと思います。
——それが変わり始めたのはいつ頃なんですか?
2015年の夏に「TOKYO IDOL FESTIVAL」(※2010年から毎年開催の、アイドル界最大のフェス)の出演を目標にしてたんですけど、叶わなくて。スタッフさんから「今年は出られない」って言われたときに、みんなで泣いたんです。それで「今まで甘かったよね」って話し合うようになって。そこから変わり始めましたね。私も言いたいことは言うようにしています。
——そう思えるようになったのは、なぜでしょうか?
思ったことを相手に伝えたり、話し合いをすることが大事だって気づいたからかな。やっぱりお互いのことを理解してないと一緒にステージに立ってても、うまくいかないことが多いから。神宿で活動してると、「これが本当の信頼関係なんだ」と思いますね。もちろん、サッカーをやってたときもチームメンバーのことは信頼していたつもりだったんですけど、どこかで遠慮している自分もいた気がします。
——サッカーをしていたときもそうですが、羽島さんはどんなにつらい状況でも挫けないですよね。
サッカーも神宿も結局は楽しいからやれてるんですよ。今はステージに立つことや、メンバーと一緒の時間がすごく好き。だから続けられるし、これからも続けていきたいと思っています。
——負けず嫌いということで、他のグループに負けたくないという気持ちもあるのでしょうか?
めちゃくちゃあります! 勝負をしてるって感じではないんですけど、他のグループよりも良いパフォーマンスをしたいし、来てくれた人を神宿の世界に巻き込みたいです。初めて私たちを見に来てくれた人たちは特に。「神宿がいちばんだな」って思ってくれる人を増やしたいですね。
昔の写真が黒すぎてファンが消えちゃうかも?
——現在はサッカーをプレイすることはあまりないそうですが、試合を観戦することはありますか?
最近はあんまり行ってないですね、見るのも大好きなんですけど。昔は、地元のジェフユナイテッドとか、ちょこちょこ見に行ってました。当時はなでしこジャパンがワールドカップを優勝した時期で、すごく盛り上がっていたので。
——確かにあの時期の盛り上がりはすごかったですよね。
サッカーが経験ない子でも女子サッカーのチームに入ってきたくらいですから。そのくらい影響力がありましたね。私も鮫島彩さんに憧れてました。ポジションが同じバックスだし、かわいいから。
——今回は、そのなでしこジャパンに憧れてサッカーをやっていた時期の写真を見せてもらいました。すごくはにかんでますね(笑)。
笑顔が下手くそだったんです(笑)。昔は本当に笑うことができなくて、写真もほとんど撮ったことがなかったんです。だから、いい写真がないんです。ああ、すごい黒い!
▲小学生時代の写真
——ファンの方も見たことがないですよね?
きっと、びっくりしちゃいますよ! これを見て、ファンが消えちゃうんじゃないかな(笑)。
——でも、今はすごい色白ですよね。
そうですね。もともと白かったんですけど、サッカーをやってたときだけ真っ黒だったんです。そのときは「黒い」としか言われなかったんですけど、神宿を始めてからは「白い」としか言われないです(笑)。
——これから先、サッカーに関わる予定は?
何か仕事にも活かせたらいいなと思います。しばらくサッカーやフットサルをやってないので、機会があったらぜひやりたいです。
——フットサルをやる特典会とかあったら、ファンの方も喜びそうです。
それ、楽しそう!
《前編はこちら》
・神宿・羽島めい「サッカーをしていた頃はいちばん楽しかった時間のひとつ」(前編)
羽島めい/神宿
1998年5月25日生まれ、千葉県出身。2014年に結成した神宿のメンバー。担当カラーは青で、ライブでのMCを担当。小学校6年生時に、チームのキャプテンとして女子サッカーの全国大会ベスト16に進出。サッカー審判検定4級を持つ
【Twitterアカウント】@MEI_KMYD
<Text:森祐介/Photo:飯本貴子>
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