チリの猛攻に屈せず、果敢に戦い続けた日本。その快勝劇に海外メディアも賛辞を贈った。(C)Getty Images 史上初のベスト4入りを目指す“ブレイブ・ブロッサムズ”(ラグビー日本代表の愛称)が堂々の白星スタートを飾った。 現地9月10日…
チリの猛攻に屈せず、果敢に戦い続けた日本。その快勝劇に海外メディアも賛辞を贈った。(C)Getty Images
史上初のベスト4入りを目指す“ブレイブ・ブロッサムズ”(ラグビー日本代表の愛称)が堂々の白星スタートを飾った。
現地9月10日にラグビーワールドカップ(W杯)のフランス大会はプールDの開幕節が行われ、日本代表はチリ代表に42-12で勝利。スタジアム・ド・トゥールーズに詰め掛けたファンを熱狂させた。
【動画】これぞ闘将! チリの攻撃を阻んだリーチ・マイケルの渾身ディフェンスをチェック
先手を取られても動じずに戦い抜いた。開始間もない6分にチリのロドリゴ・フェルナンデスにトライを決められた日本だったが、すぐさま反撃。わずか2分後に、相手守備陣の隙を突いたアマト・ファカタバが抜け出して同点のトライをゲット。ゴールキックもしっかりとも決め切り、早々に7-7とする。
24分に危険なプレーでチリのマティアス・ディトゥスが10分間の退場処分を受け、一時的に数的優位となった日本は一気呵成に攻めに出る。29分にはスクラムかジョネ・ナイカラブラがゴール左へ逆転のトライ。直後のゴールキックも松田力也が危なげなく決めて14-7とした。
さらに前半終了間際にラインアウト後の密集からファカタバがこの日2つ目のトライを決めるなど、日本は21-7とリードして後半を迎える。
後半は逆転を狙ったチリにやや押し込まれる時間が続いた日本。ディラン・ライリーが10分間の退場を余儀なくされていた48分にチリのアルフォンソ・エスコバルにトライを決められる。
ここで嫌な流れを断ち切ったのが、“闘将”リーチ・マイケルだった。53分に敵陣での混戦から思い切って突っ込んでトライを成功させたのだ。直後のゴールキックも松田が決めた日本は28-12とチリを突き放した。
その後は徐々に疲労の色が濃くなっていったチリを尻目に、危なげない守りで応戦した日本は、72分に中村亮土がスクラムの流れからトライを決めて勝負を決めた。80分にワーナー・ディアンズがトライを決めたところでノーサイド。最終的に日本は42-12で開幕戦を制した。
猛暑の中でも、アグレッシブな戦いを見せたアジアの精鋭たちには、海外メディアからも賛辞が寄せられた。英公共放送『BBC』は「スコア以上にチリはエリートレベルにあることを見せていた。しかし、日本が巧みに試合をコントロールしたと言わざるを得ない。彼らはこれ以上にない形で勝利し、ボーナスも得た」と勝点5を手にしたパフォーマンスを称えた。
ただ、格下相手という見方もある。『BBC』は「この結果から日本をどう判断するかは難しい。明らかに優れた連携とパワーを持っているが、今日は多くのタックルを外されていた。イングランド、アルゼンチン、サモアとの試合は全く異なるものになるだろう」と厳しい見解も記していた。
なお、幸先のいいスタートを切った日本は、現地9月17日にイングランドと対戦する。開幕節でアルゼンチンを圧倒した“ラグビーの母国”とのマッチアップは、1次リーグ突破を狙ううえでポイントとなるだけに大いに注目したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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