9月3日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」でアジア最高位の19位となり「パリオリンピック」出場権を獲得した…

 9月3日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」でアジア最高位の19位となり「パリオリンピック」出場権を獲得した日本代表(FIBAランキング36位)が記者会見を実施。チームを支えた渡邊雄太(NBAフェニック・サンズ)が、2日のカーボベルデ戦直後に“記念球”を巡る事件が起きていたことを明かした。

 日本代表史上最多のワールドカップ3勝目を挙げると同時に、48年ぶりにオリンピック出場権を自力で獲得した感動の瞬間、ボールを手にしていた河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)は、長らく代表をけん引してきた渡邊に歩み寄り、“記念球”としてウィニングボールを渡邉に手渡していた。

 しかし、渡邊は「僕が泣いている時に河村が持ってきれくれたんですけど、相手チームのコーチなのかスタッフなのかにブン取られまして…。あのボールが正直どこにいったかわからない(笑)。試合中に何球か使っているので、あとで別のボールをもらったんですけど、河村が僕にくれたボールは取られました(笑)」と、思わぬハプニングに見舞われていたことを明かした。

 衝撃的なエピソードではあるものの、記者会見場は爆笑に包まれ、渡邊も「カーボベルデのコーチか監督が『俺のだ』と。カーボベルデも初出場だったのでボールが欲しかったんだと思います(笑)」と記念球を奪い去っていった相手の心情も推し量りつつコメント。一連の事件後に手元へやって来た“新・記念球”はホテルに保管してあるといい、「このあとみんなのサインを貰って、部屋に飾ろうと思います」と話した。

 また、記念球を手にした瞬間と、ボールを自身のもとに持ってきた河村については、「あのときは正直、自分もよくわかっていなかったというか、勝ったうれしさと安心で、そこまであのボールにこだわりがなかったんですけど、落ち着いてから試合後に彼がボールを持ってきてくれている映像を見て、なんて素晴らしい人間なんだと思った。まだ22歳ですけど、こうやって先輩に気を使ってくれる後輩がいて、チームメートとしても頼もしかったですし、彼と今大会一緒にプレーができて、いい刺激になりました」と振り返った。

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