フリースタイルフットボール・バスケットボールの魅力を世界に広めるため、各ジャンルの頂点を極めたチャンピオンたちが集結したドリームチーム「MONSTER BALLAZ」。文字通りボールを扱うモンスター達が集い、日本発の「最強ボールパフォーマンス集団」として世界進出していくことを目指してパフォーマンスや映像制作に励んでいる彼ら。

その活動の皮切りとして、チーム結成4ヶ月で世界で最も有名なダンスコンテストである「World of Dance 2023」日本大会で準優勝し、先日アメリカはカリフォルニアで開催された「World of Dance Final 2023」に日本代表として出場した。なおジャンルの垣根を超えたチームが日本代表として世界大会へ出場するのは史上初の快挙。


そんな「MONSTER BALLAZ」のメンバーは「Ibuki、Kazane、Yo、Kengo、Leon、Shohei、Kousuke」の7名。全員がフリースタイルフットボール・バスケットボールの日本選手権や国際大会において優勝経験を持ち、なんと世界チャンピオンが2名も在籍するのがこのクルーだ。

今回は「World of Dance Final 2023」の大会パフォーマンス映像公開を記念して彼らにインタビューを敢行。実際に世界の大舞台に立った感想とそこにたどり着くまでの軌跡、そして今後の展望や意気込みを聞いた。

ジャンルの壁を越えた先の世界へ。World of Dance Finalへの挑戦の裏側。

「World of Dance Final 2023」の大会パフォーマンス映像

World of Dance Finalの当日の感触と、大会を終えた感想を聞かせてください。

<Leon>
まず率直な感想として、「World of Dance」っていう世界のステージをもう本当に心の底からめっちゃくちゃ楽しみました。チームとしても、皆が今までのどんなステージよりもはるかに高い集中力を持って臨んでいたんじゃないかなと思います。

<Yo>
俺は会場に入った時に感じた、ステージを包むとにかく大きなアウェイの雰囲気にめちゃくちゃ興奮しました。自分の中で長らく忘れていた、フリースタイルフットボールで世界大会に初めて出たときと同じような新鮮な感覚になってました。

<Kousuke>
今まで味わったことのない緊張感が押し寄せて発狂しそうでした(笑)早くぶちかましてやりたいぜって最初思っていた気持ちが、早く終わってくれっていう感じに変わっちゃいましたね。

いつもは曲がかかったらすぐ緊張が溶けるんですが、今回はすごく時間がかかってしまって、完全に緊張が解けたのは2曲目の自分の決め技がパーンって決まった後でした。そこからはすごく楽しく冷静にパフォーマンスすることができましたね。

-世界のステージに緊張はありながらも自分たちのパフォーマンスに集中できていたんですね。

<Yo>
前日リハで足の指を痛めてしまったので、かなり当日ナーバスだったんですけど、その会場を見た時にもう一瞬で「これは腹くくって立ち向かわないとな」という気持ちになりステージに立ちました。

ステージ上では実際めちゃくちゃ体が軽くて何やっても決まる気がしたし、個人的にはかなり冷静になれていて、興奮と冷静の間ぐらいで1個1個のムーブをしっかりこなしていったので、それがうまくいった要因でもあるのかなと思います。

<Leon>
元々わかっていたことではあるんですけど、実際にダンスコンペティションという舞台に立ってみて、今まで自分たちが立ってきたようなステージと大きな違いがあることを改めて痛感しました。

実際今まで自分たちが作り上げてきたものを、あのステージ上ではすごい高いレベルで発揮することができたんですけど、今回のようなステージで戦うんだったら、もっとこういうことをした方がいいなとか、このポイントをもっと意識すべきだったなと他のグループを見ていてすごく感じました。

<Kousuke>
フリースタイルフットボール・バスケットボール、そして日本を代表した良い作品をちゃんと見せることはできたのかなと感じています。本当に緊張したステージの上でこのクオリティのショーができたことは、ここまでの道のりで1日1日すごく有意義な練習をしっかり行えていた証拠だと思うので、本当に嬉しかったですね。

-自分たちのベストなパフォーマンスができた一方で伸び代も感じられた大会だったんですね。

<Yo>
きっとシリアスな「World of Dance」っていうダンスコンテストの場じゃなかったら、会場はもっとロックできていたと思うし、もっとMONSTER BALLAZがいろんな人の心に届いてたかなと思います。ただこういう現場でも出せる引き出しっていうのもチームとしてもっと必要だなと同時に思いました。

World of Dance Final に至るまでに苦労したことはありましたか?


<Kengo>
まず一番はチームの連携といった部分で、気持ちを作っていったり、その完璧なショーに仕上げていく過程が何よりも苦労したことだと思います。

<M>
僕はカメラマンという役割からチームを見ていて、特に意思統一という面は、いろんな場面でそれぞれのモチベーションだったり、感情っていうものをお互いに支え合って話し合わないとバラバラになってしまうので、その辺は特に大変だなと感じました。お互いに話し合ったりケアしながら、ポジティブに捉えて乗り越えてきたっていう印象ですね。

<Shohei>
8人全員(パフォーマー+カメラマン)での体調管理やスケジュール、コンディションの調整も大変でした。

<Kengo>
自分的にはYoと大技を最後一緒にやるっていうことで、ラスト1ヶ月間ひたすら取り組みました。すごい苦労したけど、それによってそのチームの士気も高まるかなって思い、大変だったけど全力で取り組んでました。

「World of Dance」は結構特殊でリハもないし場当たりもできない完全な一発勝負なので、技術面で繊細な調整が必要なボーラーにはちょっと不利でもある大変なショーの現場でした。

でも各々がそこに対して一撃でちゃんと決めにいくという気持ちを作ってきて、それをチーム一丸となって発散できるレベルまで持っていくのは一番苦労したとこじゃないかなって思います。

-メンバーそれぞれ異なる事情がある中で、同じ熱量でチーム一丸となるまでが苦労されたんですね。

World of Danceへの軌跡をたどる「Road to WOD」

ジャンルを超えて世界へ挑戦することの意味とは何でしょうか?


<Kengo>
フリースタイルカルチャーは個人の色が濃く、今までは各々が日本国内や海外で活動してきた中で、今回こうやってチームとして新たな形でやっていくことは今までフリースタイルカルチャーにはなかったムーブメントだと思います。世界的に見てもトッププレイヤーが集まる日本からそういう新しい動きで世界に認知されることはとても大事だと思ってます。

<Kazane>
僕たちがいるこのカルチャー、そしてこの日本っていう国がまだまだ小さいものだと僕は思っているし、キャリアを重ねるごとにその小ささを肌で感じる事が増していってる印象があるので、やっぱりそういう意味でもジャンルを超えて、そして国境を越えてたくさんの人にこのカルチャーの魅力を伝えるムーブメントは重要だと思います。

<Yo>
僕の理由はすごいシンプルで、そっちの方がただ僕としては楽しいからです。常にアップグレードし続けて自分が思うように飽きずにひたすらボール蹴ってたら今の場所にいるし、気づけば勝手にジャンルを飛び出していただけです。楽しい方を求めてたらここにいたし勝手にこういうクルーに入ってて、勝手にこういう仲間ができてました。

<Kazane>
僕たち自身がやっていてさらにワクワクするような、感じたことない感覚や経験を得て、行ったことない場所に訪れたり、会ったことない人に会えたり、そういったチャンスを創り出して行くことが一番の目標だと思います。

<Kengo>
世界へ挑戦することの意味をまだ全部を見つけているわけではないけど、もう既に「World of Dance」を経て、これからもやりがいしかないなっていう感じですね。

今後の展望と目標について聞かせてください。


<Ibuki>
結果的に「World of Dance」という、ジャンルの壁を越えた先の世界へチャレンジしたことによって得た経験値というものはものすごく大きかったです。僕たちがボーラーとして培ってきた経験の上で作り上げたショーケースの先に出来たこと、出来なかったこと。外の世界で表現者として活動している人たちがやっていること、を肌で感じることができて、僕たちのチーム自体のショーケースがまだまだ進化させられるものなんだなという大きな可能性をすごく感じました。

<Kazane>
チームとしての今後の目標については、とにかくやりたいことがありすぎますね。もうあげてもあげてもきりがないぐらいあります。例えばワールドカップでのパフォーマンスだったり世界的なステージやコンペティションに出ていく大きな目標がたくさんあるんですけど、そこにたどり着くまでのプロセスの中で、今よりも更にあらゆる面でのクオリティを上げて、かつみんなが楽しめる環境を作れたら一番いいなと思っています。

<Ibuki>
そもそもMONSTER BALLAZはとにかく壁を打ち破り続けていくために結成しています。フリースタイルフットボール・バスケットボールというルーツから始まったクルーが、本当に世間一般というレベルでの世界に向けて名前を届けていくっていうムーブメントをやっていきたいと思っています。誰もが知っているようなステージでのショー、ブランドやアーティストとのコラボなど、どんどん狙っていきたいですね。

<Kazane> 
もう周りのみんなが、MONSTER BALLAZから目が離せなくなるような状態になればいいんじゃないかなと思ってます。

最後に応援してくれている方々にメッセージをお願いします。


<All>
いつも応援していただいてる皆様、本当にありがとうございます。

MONSTER BALLAZは昨年12月に発足して、まだ半年少しぐらいしか経っていないって事を振り返ると実感します。それでも既に「World of Dance Final」っていう貴重な舞台に立たせてもらえましたが、これからも足を緩めずに色々なムーブメントを起こして、あらゆる可能性に対して挑んでいきます。

このチームには次の大きな舞台へ向けて前に進んでいく、本気で取り組んでいくという気持ちしかないです。この気持ちがまた次のものすごくおもしろい場所に僕たちを連れて行ってくれると思うし、その景色を皆さんにも届けることができると信じています。

MONSTER BALLAZはまだ始まったばかりで、これからが本番。フリースタイルフットボール・フリースタイルバスケットボールの垣根を越えて大きく成長していくので、皆さん楽しみにしていて下さい。そして応援していただけたらもう本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします!

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