完全なるアウェーのなかでもストレート勝ちを収めた日本。イラン・ファンの“攻撃”にも彼らは耐え抜いた。(C)Getty Images  完全アウェーの試合中に日本の選手たちへ浴びせられた容赦ない&…

 

完全なるアウェーのなかでもストレート勝ちを収めた日本。イラン・ファンの“攻撃”にも彼らは耐え抜いた。(C)Getty Images

 

 完全アウェーの試合中に日本の選手たちへ浴びせられた容赦ない“攻撃”が物議を醸した。

 現地時間8月26日、バレーボール男子のアジア選手権決勝がイラン・ウルミアで行われ、世界ランク5位の日本は、同10位のイランをセットカウント3-0で撃破。2017年以来3大会ぶりとなる10度目の優勝を飾った。

【動画】日本の選手たちを驚かせた異様な光景! 地元メディアも嘆いたウルミアの雰囲気をチェック

 

 敵地での戦いの恐ろしさを感じさせるワンシーンだった。日本が2セット連取し、優位に展開していた第3セット。10-8とリードした場面で、サーブの位置についた高橋藍に向かって、イランのファンが声を上げ、何やら物を投げ込んだのだ。

 一方的な試合展開にイランのファンがフラストレーションをため込んでいたのは想像に難くない。しかし、両国の選手同士は友好的に互いの健闘を称え合っていただけに、何とも後味の悪いシーンである。

 けたたましい鳴り物も響いた会場で起きた異様な光景には、地元メディアも驚きを隠さない。イラン・メディア『Khabar Online』は「ウルミアで奇妙な出来事が起こった」と指摘。イランの通信社『Tasnim News』は「結果は想像していたよりも最悪だった」と皮肉交じりに報道した。

 同じくイランの通信社である『ISNA News Agency』は「ウルミアは地獄のような雰囲気だった」と指摘。日本の選手たちが抗議をする事態ともなった観客との騒動については「日本の選手たちがサーブの位置に立つと、耳を塞ぎたくなるような笛やクラクションの音が鳴っていた。最終的に物が投げ込まれるなど、普通ではなかった」と回想している。

 また、一連の映像はSNSを通じて拡散されており、現地のファンからも「恥を知れ!」「相手に物を投げ入れるな!」「現実を受け入れるべきだ」「最悪の観客だ」「危険だ。試合どころではない」といった批判的なコメントが相次いで寄せられている。

 何はともあれ、完全アウェーのなかでも勝ち切った“龍神NIPPON”。パリ五輪に向けて、日進月歩で進化を続ける彼らの快進撃は、まだまだ続く。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

【関連記事】男子バレーはなぜ強くなったのか?10年前にスタートした日本代表強化の「舞台裏」

【関連記事】男子バレーが成長した”もうひとつ”の理由 石川祐希が象徴する「時代」の変化とは

【関連記事】止まらない“龍神NIPPON”に世界が注目! 南米紙が「ジョーダンのようだ」と称えた日本男子の俊英とは?【バレーVNL】