■乾が出場停止の清水は攻守に「らしさ」を欠き…「超攻撃的」が苦悩した。 J2リーグ第32節が8月26、27日に開催され…

■乾が出場停止の清水は攻守に「らしさ」を欠き…

「超攻撃的」が苦悩した。

 J2リーグ第32節が8月26、27日に開催され、3位の清水エスパルスは13位のブラウブリッツ秋田とアウェイで対戦した。

 前節まで9試合負けなしで4連勝中の清水は、MF乾貴士が累積警告で2試合の出場停止だ。システムと人選が注目されるなかで、秋葉忠宏監督は4-4-2を選択する。前線にFWチアゴ・サンタナとFWオ・セフンを並べ、ふたりの高さを得点へつながる意図だ。2トップは前節のFC町田ゼルビア戦でも採用し、逆転勝ちにつなげた形でもある。

 さらに町田戦で途中出場から決勝点をアシストしたMF西澤健太が、右MFのポジションに入った。スタメンは6試合ぶりだ。

 秋田とは前半戦最後の21節に対戦し、0対1で敗れている。奇しくもこの試合も、乾が出場停止だった。

 トップ下で存在感を示す背番号33抜きで、秋田を退けることができるか。総合力を見せつけたいが、先に試合を動かされてしまう。

 0対0で迎えた後半開始直後の48分だった。秋田の左CKをGK権田修一がパンチングするが、しっかりとボールをとらえることができずにゴールへ吸い込まれた。元日本代表GKらしからぬミスで、清水はビハインドを背負ってしまった。

 前半は攻撃も「らしさ」を欠いた。コンビネーションが機能せず、わずか3本のシュートに終わっている。

■清水は2位浮上の好機を逃す

 前日に行なわれた試合で、2位のジュビロ磐田が敗れていた。勝点2差で磐田を追いかける清水は、この試合に勝てば2位に浮上できる。首位のFC町田ゼルビアが勝利していることを考えても、清水は勝点3がほしい。

 56分、秋葉監督はシステムを変更する。3枚替えで4-4-2から3-4-2-1とした。チアゴ・サンタナを頂点にMFカルリーニョス・ジュニオ、途中出場のMF中山克広が2シャドーの位置に入る。

 清水がゴールネットを揺らしたのは73分だった。途中出場の左ウイングバック山原怜音の右CKから、MFカルリーニョス・ジュニオがヘディングシュートを突き刺したのだ。ゾーンディフェンスの間でフリーになった背番号10が、自身3試合連続となる通算13点目を決めた。

 アウェイのゴール裏は、オレンジ色に染まっている。いつもチャントが敵地のスタジアムに響く。

 右サイドから北爪健吾が、左サイドからは山原が、ピッチの幅を広く使ってクロスを供給する。カルリーニョス・ジュニオと中山が、守備ブロックの間でボールを引き出す。秋葉監督は77分にDF井林章を投入し、いつもと違う選手の並びだった3バックを整える。守備の安定感を担保しながら逆転ゴールを狙うものの、4試合勝利のない秋田の守備を剥がしきれない。

 84分にはチアゴ・サンタナが退き、FW北川航也が頂点に立つ。しかし、前半同様に攻撃が変化に乏しい。狭いスペースへ相手を食いつかせ、オープンスペースへボールを運ぶといったバリエーションが、この日は影を潜めた。ワンタッチをまじえたテンポの良いパス交換も少なかった。乾の不在が影響したと言わざるを得ない。1対1で試合終了のホイッスルを聞いた。

 試合後のフラッシュインタビューに応じた秋葉監督は、「望んだ結果ではなかったですが、2位とは1ポイント縮まったわけですから、ラスト10試合まで来てここで下を向くのか。それとも、最後までポジティブにとらえて戦い続けるのか。答えはひとつですから」と話した。

 ここからはホームでの2連戦だ。次節は徳島ヴォルティスを迎え撃つ。J2残留争いを演じている徳島は、前節終了後にベニャート・ラバイン監督との旅路に終止符を打ち、吉田達磨監督のもとでリスタートを切っている。今節はツエーゲン金沢に1対0で競り勝った。

 残り10試合で、J1自動昇格圏内の2位以内へ浮上できるのか。今節に続いて乾が不在の次節、清水の真価が問われる。

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