男子プロテニス協会のATP公式サイトは22日、選手の基本的な収入保証を決める「ベースライン」制度を発表。今後段階的に広げていき、ツアーで不安定な生活を送る選手たちが安心して生活できる収入保証を設定するとした。>>【動画】大坂 なおみが八村…

男子プロテニス協会のATP公式サイトは22日、選手の基本的な収入保証を決める「ベースライン」制度を発表。今後段階的に広げていき、ツアーで不安定な生活を送る選手たちが安心して生活できる収入保証を設定するとした。
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ATPは「ベースライン」制度で3本の柱を設立。1つは基本収入保証で、毎シーズンシングルスランキング250位までの選手の収入を保証するもの。選手の賞金収入が保証された基準額を下回った場合、ATPがその不足分を補填する。
2024年シーズンから施行され、世界ランクトップ100は30万ドル、101位から175位は15万ドル、176位から250位は7万5,000ドルとなる。この保証でATPは選手の大会出場計画や渡航のスケジュール、コーチの帯同などに関しある程度安心して投資できるとの見解を示した。
2つ目は負傷した場合に焦点を当てるもので、けがでATPツアーやチャレンジャーツアーを離れシーズンでの消化試合が9試合未満となった選手に対し、サポートを提供。こちらも世界ランクによってカテゴリー分けされており、2024年シーズンはトップ100が20万ドル、101位から175位が10万ドル、176位から250位が5万ドルとなった。この費用は選手が試合できず困難な時期に安心して回復に専念できることを目的としている。
3つ目は新人選手育成で、年齢関係なく初めて世界ランク125位を切った選手に対し、一律20万ドルの資金を提供するもの。これにより選手は新たなコーチ帯同やツアー大会への参加がよりし易くなる。
ATPの会長を務めるアンドレア・ガウデンツィ氏は今回の制度についてコメントを発表している。
「ベースラインを導入できることを大変うれしく思う。このイニシアチブは、テニスが選手の財政にアプローチする方法を完全に変えるもの。選手とそのキャリアに対する私たちのコミットメントを表すものであり、選手が成長し、スポーツを向上させることができる環境を育成するものだ。また、これは私たちが達成したいと考えていることの始まりに過ぎない。今後数年間で、このゲームを変えるイニシアチブを拡大することが目的だ」
「プロテニスプレーヤーであることは、素晴らしい報酬をもたらすと同時に、キャリアをスタートさせる選手にとっては困難な道のりでもある。ベースラインはゲームチェンジャーだ。最低保証と傷害補償というセーフティネットがあることで、安心してプレーに集中し、成功を目指すことができる。これは、ATPの選手とスポーツの未来に対するコミットメントを如実に示しているはずだ」
ATPの試算によれば、「ベースライン」制度により来季は30人から45人の選手が経済支援を受けることができるとされる。試行期間は2024年から2026年までの3年間で、その結果次第で更なる拡充を目指す考えだ。
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