ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は13日(日本時間14日)、敵地で行われたヒューストン・アスレチック戦で9試合ぶり41…

ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は13日(日本時間14日)、敵地で行われたヒューストン・アスレチック戦で9試合ぶり41号を放った。

ア・リーグの本塁打王争いは、2位のルイス・ロベルト(シカゴ・ホワイトソックス)と10本差。大谷のキング独走は揺るがないが、ナ・リーグに目を向けると、大谷を上回るペースで本塁打を量産する存在がいる。それがアトランタ・ブレーブスのマット・オルソンだ。

◆【速報/動画あり】マット・オルソン、前日1試合2発に続く43号は“大谷翔平の41号を上回る”飛距離139メートルの特大弾

■打点もトップで2冠王視野

オルソンは12日(日本時間13日)、敵地で行われたニューヨーク・メッツとのダブルヘッダー第1試合に「4番・一塁」で先発出場。41、42号と2本塁打を記録し、この時点では40号のまま足踏みが続いた大谷を一気に抜き去り、本塁打数で両リーグトップに立った。好調を維持するパワーヒッターが独走態勢を築きつつある。

オルソンは6回に回ってきた第4打席、メッツ2番手の元西武リード・ギャレットが投じたスライダーを完璧に捉え、中越えの41号3ラン。さらに11-0で迎えた8回の第5打席でも左腕ジョシュ・ウォーカーの直球を逆方向へ弾き返し、左翼席に42号ソロを叩き込んだ。

この日2発を放ったオルソンは打点も「4」追加し、通算105打点でトップをキープ。本塁打と打点の2冠王が現実味を帯びてきた。本塁打に限れば、今季は4月8本、5月9本、6月11本、7月8本、そして8月に入り6本と好不調の波がなく、コンスタントにアーチをかけている。

先日はブレーブスのブライアン・スニッカー監督が「野球界でもっとも優れた1年を過ごしている1人。彼が成し遂げていることは驚くばかりで、もっと称賛されていい」とコメントし、大谷の陰に隠れがちな長距離砲をアピールしていた。

■18、20、22年は全試合出場

オルソンの特長の1つは、その鉄人ぶり。例年レギュラーシーズン162試合を戦うメジャーにおいて、2018年は全試合出場。翌19年は日本で行われた開幕戦で負傷し、手術をすることに。ただ、これで出遅れたものの5月に復帰すると、結局127試合に出場してゴールドグラブ賞も受賞した。

さらにコロナウイルス感染拡大の影響により、60試合に短縮された20年シーズンも全試合に出場。そして21年は156試合に名を連ねると、22年には再び全162試合出場を果たした。

専門局『MLBネットワーク』の番組内では「過去6年でオルソンより出場試合が多かったのは4人しかいない。彼は95%の試合に出ている」と紹介され、今後も打席に多く立つ可能性の高い同選手が本塁打を重ねるとの予測が述べられた。その上で、リーグが違うためタイトル争いには関係ないものの、本塁打数ではナ・リーグのオルソンが、ア・リーグの大谷を上回るとの見解が示された。

■大谷とは仲良く談笑も

昨季ブレーブスに加わったオルソンは、もともとア・リーグのオークランド・アスレチックスでプレー。同一リーグということもあり、同じ29歳の大谷とは以前から顔なじみ。最近もオルソンの守る一塁ベース上で和やかに言葉をかわすシーンが映像に捉えられていた。

大谷に対して「明らかにすごい才能を持っている。野球界でもっとも美しいスイングをする」と称えていたオルソン。称賛する大谷を一気に抜き去り、今季のメジャーで主役となりそうな気配だ。

◆【速報/動画あり】大谷翔平、飛距離137メートル特大41号の勝ち越し弾にどよめく敵地スタジアム

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文●SPREAD編集部