井上に完敗を喫したフルトン。それでも再起を誓っている29歳の動向に注目が集まっている。(C)Getty Images 王座から陥落したチャンプはいかに再起を遂げるのか。スティーブン・フルトン(米国)の今後に注目が集まっている。 去る…
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井上に完敗を喫したフルトン。それでも再起を誓っている29歳の動向に注目が集まっている。(C)Getty Images
王座から陥落したチャンプはいかに再起を遂げるのか。スティーブン・フルトン(米国)の今後に注目が集まっている。
去る7月25日に行われたWBC&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦で、フルトンは井上尚弥(大橋)に8回TKO負け。プロキャリア21戦目にして初黒星を喫し、タイトルを失った。
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終始、井上に主導権を握られた。疲労の色が濃くなっていた8回に右ストレートと左フックでダウンを奪われたフルトンのパフォーマンスは、まさしく完敗と言うべきものだった。そんな試合後に29歳の元王者は自身のX(旧ツイッター)で「自分がもっと優れた選手だと知っている。だから俺は立ち直って、戻ってくる」と再起を誓っていた。
日本で苦汁をのんだ男がいかに立ち直るか――。これはボクシング界でも小さくない話題となっている。米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』は、「フルトンにとってイノウエを倒すことは大きな課題だったが、最初の数ラウンドで任務遂行は事実上不可能となった」と井上との一戦を回想している。
「敵地である日本での防衛戦はちょっとした驚きだった。だが、時に金は物を言う。小切手が振り込まれると、フルトンは厳しいトレーニングキャンプに没頭し、日本へと出向き、全力を尽くした。イノウエとの対戦は、フルトンにとって決して見過ごすことのできない挑戦だったのだ」
さらに同サイトは、「スーパーバンタム級の制限は、現段階でフルトンにとって邪魔になる」と指摘。そのうえで、「スクーター(フルトンの愛称)はライオンのような精神力を身につけ、今まで以上に強くなって戻ってくる。126ポンド(フェザー級)で再びチャンピオンになるさ」というフルトンの“盟友”で、現IBF世界ウェルター級暫定王者ジャロン・エニスによるコメントを紹介した。
フルトンは自身のXで「もしも願いが叶うならチーム・イノウエが近い将来か彼が予定しているものを達成した後に再戦の機会をくれることを望みたい」と綴っていた。がしかし、やはり階級上げが現実的となるのか。同サイトは「新しい階級での新たな挑戦が彼の目標になると確信している」と予想している。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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