「模範を示して、自分が声を出していかないといけない」と意気込むブランソン  8月6日(現地時間5日、日付は以下同)。アメリカ代…

「模範を示して、自分が声を出していかないといけない」と意気込むブランソン


 8月6日(現地時間5日、日付は以下同)。アメリカ代表のトレーニングキャンプは3日目を終えた。5日のスクリメージ(練習試合)でセレクトチームに敗れたロスターは、翌6日にやり返して勝利を飾った。

 25日から幕を開ける「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」へ臨むアメリカ代表のロスターには、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)やタイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)、ブランドン・イングラム(ニューオーリンズ・ペリカンズ)というオールスター選出経験のある選手たちが名を連ねている。

 そうしたなか、指揮官を務めるスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)はニューヨーク・ニックスのジェイレン・ブランソンをこのチームのリーダーとして称えていた。

「ジェイレンは生まれつきのリーダーなんだと思う。彼はポイントガードで、真っ先に(リーダーとして)思い浮かぶんだ。それに、彼は“1、2、3、USA!”とチームを鼓舞してくれている」

 カーHCは「ただ、我々は素晴らしいグループを形成している。彼らのなかには多くの選手たちがリーダーシップを発揮しているから、見ていて楽しいよ」と口にしていたものの、ブランソンがこのチームのけん引役として期待されていると言っていいだろう。

 ブランソンは2014年の「FIBA U18アメリカズチャンピオンシップ」、2015年の「FIBA U19ワールドカップ」でいずれも平均2ケタ得点を残して金メダルを2つ獲得した実績を持つ。

 昨シーズンはニックスで平均24.0得点3.5リバウンド6.2アシストをマーク。「NBAプレーオフ2023」では平均40.3分27.8得点4.9リバウンド5.6アシスト1.5スティールを残し、カンファレンス・セミファイナル進出の立役者となった。

 アメリカ代表は、ここ2日間で臨んだ練習試合のうち、先発陣5人のうち4人はブランソン、ミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)、イングラム、ジャクソンJr.が務めており、5番目のスポットは5日にキャメロン・ジョンソン(ネッツ)、翌6日にはエドワーズがスターターに入った。

 8日にラスベガスで行われるプエルトリコ代表とのエキシビジョンゲームに向けて、7日はコンタクトなしの練習にするとカーHCは話していた。

 もっとも、現時点で先発陣を固定しているわけではなく、練習試合の途中にはブランソンとハリバートンという2人のポイントガードを同時起用する時間帯も作るなど、さまざまな組み合わせを試している。

 プロ入り後、初の国際大会へ臨むブランソンは、4日の会見で「僕は自分らしくいなきゃいけない」と意気込んでいた。

「模範を示して、自分がしっかり声を出していかないといけない。けど最も重要なのは、初日からみんなが身を捧げていくことだと思う。それこそが勝つために必要なことだから。そしてこのチームにはそれができる選手たちがたくさんいる」

 カーHCが指揮を執るアメリカ代表は、ワールドカップ本戦に向けてどのようなチームとなっていくのか。そのカギを握る選手の1人がブランソンなのは間違いない。

【動画】アメリカ代表ロスターとセレクトチームによる練習試合のハイライトはこちら!