■乾らメンバー外の清水は前半沈黙し…「超攻撃的」が、粘り強く勝利した。 7月最後のJ2リーグとなる第28節が、29、30…

■乾らメンバー外の清水は前半沈黙し…

「超攻撃的」が、粘り強く勝利した。

 7月最後のJ2リーグとなる第28節が、29、30日に行なわれた。秋葉忠宏監督が「超攻撃的」、「超アグレッシブ」の姿勢を掲げる6位の清水エスパルスは、ホームで9位のファジアーノ岡山と対戦した。

 7月は前節まで5戦負けなしの清水だが、直近2試合は引分けに終わっている。この日はトップ下として攻撃を牽引してきたMF乾貴士、中盤のオプションとなるMF神谷優太、5試合連続で先発していた右SB北爪健吾がメンバー外となった。FWチアゴ・サンタナも4試合連続でメンバー外である。

 一方で、夏の移籍市場でグラスホッパー(スイス)から復帰したDF原輝綺が右SBでスタメンに名を連ねた。同じくストラスブールから復帰したMF鈴木唯人は、ベンチから出場をうかがう。また、乾が不在のトップ下には、ボランチでの出場機会が多いMF白崎凌兵が指名された。

 前半は無得点に終わった。ボランチのホナウドや1トップのベンジャミン・コロリ、さらにはMFカルリーニョス・ジュニオらが際どいシュートを放ったものの、相手GKのセーブもあって得点に至らない。ボールは動いているものの、コンビネーションによる崩しは限定的だった。

■システム変更奏功で3試合ぶりの勝利

 後半開始とともに、清水はシステムを変更する。4-2-3-1から3-4-2-1へ立ち位置を変えた。

 後半開始からのシステム変更は2試合連続だが、前節は高橋祐治鈴木義宜の両CBに左SB吉田豊が3バックを組んだ。今節は両CBと右SB原の3人で3バックを編成し、左ウイングバックに吉田、左シャドーにカルリーニョス・ジュニオとする。この立ち位置が戦況を動かしていく。

 後半開始早々の47分、GK権田修一のロングキックに吉田が反応する。ペナルティエリア内までボールを運び、相手守備陣を脅かした。システム変更で高い位置を取る吉田は、攻撃への関わりを増やしていく。

 56分には秋葉監督が動く。直前に足を痛めたMF宮本航汰を下げ、鈴木唯人を投入する。鈴木は2シャドーの一角に入り、白崎がボランチに下がった。

 直後の59分、清水がゴールネットを揺らす。背番号10・カルリーニョス・ジュニオが鈴木唯人とのワンツーで中央から抜け出し、GKと1対1になって右足で蹴り込んだ。カルリーニョス・ジュニオをウイングバックではなくシャドーに置いたことで、鈴木唯人とのコンビネーションが成立しやすくなったと言うことはできるだろう。付け加えれば、岡山と同じ3バックにしたことにより、局面での攻防でクオリティの違いが際立つようになったところもある。質的優位がより発揮されるようになったのだ。

 前節のシステム変更は、後半開始直後に失点をしないことを目的とした。時間の経過とともに緩やかに4バックへ戻したが、この日は3バックのまま試合を進めていく。追加点を奪うことはできなかったものの、岡山にもほぼチャンスを許さず、清水は1対0のまま試合を終わらせる。3バックの進化を印象づけて3試合ぶりの勝利をつかみ、順位を今シーズン最高の4位にあげた。

 試合後の秋葉監督は、「誰が出ても勝点3を取れるようにやっていきたい」と話した。乾、チアゴ・サンタナ、神谷、北爪らを欠いたなかでの勝利は、選手層の厚みを対外的にも示すものとなった。

 次節は3位の東京ヴェルディとのアウェイゲームだ。両チームの勝点差は「3」で、清水が勝てば3位に浮上する。秋葉監督の就任当初のように、再びアクセルを踏み込めるか。東京Vとの上位対決は、清水の「これから」を左右するものになる。

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