手にしたベルトを掲げて笑顔を見せるクロフォード。難敵スペンスJr.との頂上決戦を制し、自信をみなぎらせた。(C)Getty Images 観る者が思わず息をのむような快勝だった。現地7月29日に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・ア…
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手にしたベルトを掲げて笑顔を見せるクロフォード。難敵スペンスJr.との頂上決戦を制し、自信をみなぎらせた。(C)Getty Images
観る者が思わず息をのむような快勝だった。現地7月29日に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナでボクシングの世界ウェルター級4団体王座統一戦が行われ、WBOスーパー王者のテレンス・クロフォード(米国)は、3団体統一王者エロール・スペンスJr.(米国)に9回TKO勝ち。史上初となる2階級での4団体統一を達成した。
【動画】スペンスが沈んだ猛ラッシュ クロフォードの圧倒的なパフォーマンスをチェック
ジャブの差し合いから始まった試合は、クロフォードが圧倒する展開となった。2回に強烈なワンツーで1度目のダウンをもぎ取ると、7回には右アッパーで再び相手をリングに倒すと、最後は9回に猛ラッシュを展開。すでに顔面が腫れ上がっていたスペンスJr.が防戦一方となり、レフェリーが試合を止めた。
パワーパンチを当てた確率は、スペンスJr.が34%だったのに対して、クロフォードは驚異の60%。ジャブの被弾率も11%しかなく4団体統一を果たした35歳は、終始試合を圧倒したと言える。
世紀のメガマッチとして注目を集めていた。そんな大一番を制したクロフォードは、試合後の記者会見で「俺は強すぎた。俺の時代だ」と興奮気味に回想。そして、巷で話題となっている、パウンド・フォー・パウンド(PFP)の行方に対する自らの考えを口にした。
「俺は常に俺の前に現れたファイターたちに敬意を表したいと思っているよ。パウンド・フォー・パウンドのキングか? それは間違いなくそうだと言える。何の疑いもないよ。この試合の勝者こそがナンバーワンになるべきだと思っている。トップ5に入るファイター同士が戦ったんだからね。つまり俺こそがナンバーワンだよ」
戦前には井上尚弥(大橋)がPFPのキングになり得ると話題となっていた。今月25日に行われたスティーブン・フルトン(米国)とのタイトルマッチで、鮮烈な8回TKO勝ちを収め、一部の識者やファンから「週末を待たずして1位は決まった」という声も上がっていた。
難敵とのリングで真価を発揮し、「俺がナンバーワン」と言い切ったクロフォード。この35歳を世界1位とする声は高まっていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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