男子テニスのアトランタ・オープン(アメリカ/アトランタ、ハード、ATP250)は27日にシングルス2回戦が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランク439位の錦織圭が同156位で18歳のシャン・ジュンチェン(中国)を6-…

男子テニスのアトランタ・オープン(アメリカ/アトランタ、ハード、ATP250)は27日にシングルス2回戦が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランク439位の錦織圭が同156位で18歳のシャン・ジュンチェン(中国)を6-4, 7-6 (7-3)のストレートで破って約1年9ヵ月ぶりのツアー復帰大会でベスト8進出を果たした。試合後のオンコートインタビューではインタビュアーから「若手に試合のやり方を教えたね」と問われ錦織が笑顔を見せる場面があった。
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33歳の錦織は、先月のカリビアン・オープン(プエルトリコ/パルマスデルマル、ハード、ATPチャレンジャー)で約1年8ヵ月ぶりに復帰し優勝した後、チャレンジャー2大会に出場した。
アトランタ・オープンにはプロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)を使用して世界ランク48位として出場。2021年10月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)以来となるツアー大会復帰を果たすと、1回戦で世界ランク63位のJ・トンプソン(オーストラリア)にストレート勝ちをおさめ初戦を突破した。
2回戦、自身の以前のコーチであるダンテ・ボッティーニ氏が指導するシャンとの激突となった錦織。この試合は序盤から硬さの目立つシャンに対し第1ゲームでブレークチャンスを握ると、深いリターンからスマッシュを決めブレークに成功する。その後もベースラインからのストローク戦で優位に立つ錦織は安定したテニスを披露するが、第6ゲームではシャンにドロップショットを決められるなど翻弄されブレークバックを許す。
それでも錦織は直後の第7ゲームで3ポイントを連取し0-40とすると、最後はシャンがダブルフォルトを犯しブレークを奪う。そのリードを守り切った錦織は38分で第1セットを先取した。
第2セット、フォアハンドのミスなどで第2ゲームでブレークポイントを握られた錦織。最後はシャンに絶妙なロブショットを決められ先にブレークを許すが第3ゲームではリターンから主導権を掴むと、プレッシャーがかかったシャンが再び痛恨のダブルフォルトを犯しブレークバックに成功する。
すると、錦織からみてゲームカウント2-3となった第5ゲームでシャンが右足首付近の違和感を訴えメディカルタイムアウトを取得。再開後、互いにサービスゲームをキープしてタイブレークに突入するも、1ポイント目でミニブレークを奪った錦織がこれを取り切り勝利した。
錦織がツアーレベルで8強に進出するのは2021年8月のムバダラ・シティ・オープン(アメリカ/ワシントン、ハード、ATP500)以来 約2年ぶりとなった。
準々決勝では第1シードのT・フリッツ(アメリカ)と対戦する。フリッツは2回戦で世界ランク89位のウー・イービン(中国)をストレートで下しての勝ち上がり。
なお、錦織がトップ10の選手と対戦するのは2021年9月の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)3回戦N・ジョコビッチ(セルビア)戦以来となる。
試合後のオンコートインタビューでは、まずインタビュアーから「おめでとう。君(錦織)がコートで元気にプレーしているのを観るのは嬉しいよ。若手に試合のやり方を教えたね。今日の勝利はどうでしたか」と問いかけられた。
錦織はこれに笑顔で「試合を楽しもうとしていました。厳しい戦いでしたが、コートではとても楽しめました。特に(ナイトマッチで)照明の下でのプレーがとても良かったです。今日はとてもいい気分でプレーできました」と答えた。
また怪我からの復帰については「怪我から復帰するのはいつも大変なことで、僕は2年ほど休んでいました。幸運にもここで2勝できましたし、明日もプレーできることをうれしく思っています」と語った。
最後に明日のフリッツ戦について「私たちは何度か対戦しました。彼は今年素晴らしいプレーをしています。タフな選手です。素晴らしいサービスを持っていて、フォアハンドもよく、アグレッシブです。僕は明日はタフでいなければいけません」と述べ笑顔でインタビューを終えた。
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