4月18日にスペイン・バルセロナで開幕の「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/クレーコート)。 日曜日に行なわれた決勝で、ラファエル・ナダル(スペイン)が、ディフェンディング・チァンピオンの錦織圭(日清食品)を6-4 …

 4月18日にスペイン・バルセロナで開幕の「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/クレーコート)。

 日曜日に行なわれた決勝で、ラファエル・ナダル(スペイン)が、ディフェンディング・チァンピオンの錦織圭(日清食品)を6-4 7-5で下して優勝した。ナダルはこれでギジェルモ・ビラスに並んでクレーコートで最多となる49度目のタイトルを獲得した。  ナダルは前週のモンテカルロのマスターズ大会に続いて2つめのタイトルで、14度のグランドスラム優勝を誇る彼の調子が、全仏オープンを間近にして得意のクレーコートで戻って来ている。

 上位2シード選手同士の決勝はエンターテインメント性に溢れたものとになった。ナダルはより強いプレッシャーのかかる場面での強さを証明した。ナダルは第1セットでは8度あったブレークのピンチを7度しのぎ、2度のチャンスを生かしてセットを奪って先行した。

 素晴らしいラリーの応酬が展開された試合でナダルは、第2シードの錦織を上回るプレーを見せ、第2セットでは大事な場面での強さを見せた。ナダルは101回目の決勝進出で69度目のタイトル獲得だった。

「世界6位の選手との対戦だった。もし、自分のベストのプレーができなければ、試合には勝てなかった」とナダルは話している。

「今日はサービスがよかったし、自分としてもいいプレーができていたと思う。第2セットではいくつかチャンスを逃したし、最後も接戦だった。でも、僕は最後までメンタルを強くもってプレーできた」。

 昨年の大会では3回戦でファビオ・フォニーニ(イタリア)に敗れていたナダル。彼は自分のふがいないフォアハンドを責めていたが、1年経った今では、ナダルのパワーが戻って来ているようだ。強力なナダルのフォアハンドは、本当に厳しいときに錦織の脇を抜けて行っていた。

 お互いにベストの状態に近い試合だった。両者ともにトップ10選手で、サービスゲームでも息の抜けない展開の試合だった。

 第1セット3-3の地面では、錦織が3本のブレークポイントを握っていた。だが、ナダルは5連続でポイントを奪い返してそれをすべてしのいだ。

 ナダルは2度目のプレークで第1セットを奪ったが、それはナダルのショットがネットにかかって方向がズレて入ったショットだった。

 第2セットのナダルの最初のサービスゲームでの錦織は、0-40からのプレークを奪い、素早く試合を立て直した。

 ナダルも激しいプレーで応えた。2度の素晴らしいラリーを奪ったナダルがプレークバックに成功した。

 錦織もナダルが誤ってボールを見送った場面などを生かし、さらにドロップショットを決めるなどしてブレークを奪い返して4-3とした。

 錦織はチャンピオンシップ・ポイントを迎えていた場面でも、リスキーなドロップショットでしのぎ、5-5と追いすがった。だが、ナダルは2ゲームを連取して優勝を決めた。最後は錦織の打ったボールがネットにかかっての結末だった。(C)AP