■清水は前半リードの後半開始からシステム変更「超攻撃的」が、我慢を強いられている。 J2リーグは7月22、23、24日に…
■清水は前半リードの後半開始からシステム変更
「超攻撃的」が、我慢を強いられている。
J2リーグは7月22、23、24日にかけて第27節が行なわれ、6位の清水エスパルスは20位の栃木SCとアウェイで対戦した。
ブラジル人FWチアゴ・サンタナが3試合連続でメンバー外の清水は、FWベンジャミン・コロリが5試合ぶりの先発でCFを任され、MFカルリーニョス・ジュニオが2試合ぶりに2列目左サイドに入った。また、出場停止の明けたMF白崎凌兵が、MFホナウドとダブルボランチを組む。システムはいつもどおりの4-2-3-1だ。
前半は清水らしさを発揮した。人数と時間をかけて相手の守備を剥がし、ポケットを攻略してシュートへ結びつけていった。
ボールを失った場面では、素早いトランジションが光った。敵陣でボールを奪い返すと、ショートカウンターを繰り出す。ボールホルダーを追い越す動きも活発で、厚みのある攻撃が展開されていく。
31分にはショートコーナーで相手の視線をずらし、DF鈴木義宜がヘディングシュートを決めた。センターバックを務めるキャプテンは、5月3日の13節以来のシーズン2点目である。
千葉と2対2で引分けた前節後、秋葉忠宏監督は「ちょっと大胆なことをしなきゃいけない」と話した。後半開始直後に失点が続いていることへの対策に触れたものだ。果たして、1対0で折り返した後半、指揮官は思い切った策を打つ。
■後半はシュート3本にとどまった
後半開始とともに、秋葉監督は交代カードを切る。トップ下の乾貴士を下げ、FW北川航也を送り込む。同時に、システムを変更した。
鈴木と高橋祐治の両CB、左SBの吉田豊が3バックを形成し、右SB北爪健吾、左MFカルリーニョス・ジュニオがウイングバックの立ち位置を取る。相手ボールの局面になると5バックで構える布陣は、後半開始直後の失点を防ぐための処方箋である。
システム変更で栃木に好機を与えない清水は、追加点の好機をつかんだ。52分、一本のミドルパスで相手のプレスを裏返すと、北爪が右サイドを突く。ペナルティエリア内のMF中山克広がフリーでパスを受けるが、右足のシュートは相手GKに弾かれた。
後半立ち上がりをしのいだ清水は、3バックから4バックへ緩やかに戻していく。本来のシステムで追加点を狙うが、67分に失点を喫する。DFの攻め上がりに守備のバランスを乱され、ゴール前に危険なスペースが生まれてしまった。至近距離からのヘディングシュートは、GK権田修一にもノーチャンスだった。
追いつかれた清水は交代カードを切っていくが、好機を作り出せない。後半はシュート3本にとどまった。1対1で引分けた清水は、2試合連続ドローに終わったのだった。
試合後の秋葉監督は、「1点しか取れないのは我々(の本来の姿)ではない」と話した。
長いリーグ戦を乗り切るための対応として、1対0で勝ち切る勝負強さは備えたいだろう。しかし、「ウノゼロ」の勝利はわずか1試合だ。持ち前の攻撃力を生かして「打ち勝つ」のが、現時点でのチームスタイルに即した選択肢となっている。
清水の通算成績は11勝10分6敗で、引分け数はプレーオフ圏の上位6チームで最多だ。ゼ・リカルド前監督指揮下だけでなく、秋葉体制でも5つの引分けがある。ドローゲームを勝ちに変えていく必要があるのは明白で、2点目、3点目を決めて相手を突き放す「超攻撃的」なサッカーを、清水はどこで取り戻すことができるのか──。