妊娠中は気をつける食べ物が多くて大変ですよね。中でもチーズはリステリア菌食中毒のリスクがあり、避けたい食べ物です。でも種類によっては妊婦さんが安心して食べられるチーズもあるんです。今回は妊婦さんがチーズNGな理由から、避けるべきチーズと食…
妊娠中は気をつける食べ物が多くて大変ですよね。中でもチーズはリステリア菌食中毒のリスクがあり、避けたい食べ物です。
でも種類によっては妊婦さんが安心して食べられるチーズもあるんです。今回は妊婦さんがチーズNGな理由から、避けるべきチーズと食べてもいいチーズの種類を解説します。
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妊婦さんがチーズNGな理由
妊婦さんがチーズがNGな理由と、赤ちゃんへの影響について解説します。
リステリア菌食中毒を避けるため
妊婦さんがチーズNGな理由は、リステリア菌食中毒を避けるためです。リステリア菌食中毒はチーズが原因食品となることが知られています。
妊娠中は免疫機能が下がりやすいため一般の人よりリステリア菌食中毒になるリスクが高く、そのリスクは約20倍ともいわれています。
チーズのほかにもリステリア菌食中毒の原因となるのは、生ハム、スモークサーモンなどがあげられ、これらの食品もチーズと同じく、妊娠中は避ける必要があります。
リステリア菌は赤ちゃんへ影響あり
リステリア菌に感染することで流産や早産、死産の原因になったり、赤ちゃんの髄膜炎や水頭症、精神・運動障害になったりする可能性があることがわかっています。
妊婦がリステリア菌に感染すると、胎盤を通して赤ちゃんも感染してしまいます。とくに妊娠26週以降は重症化しやすいともいわれているため、注意が必要です。
妊婦さんが避けるべきチーズ・食べてもいいチーズ
リステリア菌は加熱することで死滅するため、チーズの中でも加熱の工程が含まれているものであれば安心して食べられます。避けるべきチーズ、食べてもいいチーズの種類を解説します。
【避けるべきチーズ】ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは生乳を加熱せずに、乳酸菌や酵素で凝固させたものです。製造の途中に加熱の工程がないため、リステリア菌食中毒の原因となります。
妊娠中は生で食べるのは避け、どうしても食べたい場合はしっかりと加熱しましょう。
<主なナチュラルチーズの種類>
カッテージチーズ、モッツァレラチーズ、カマンベールチーズ、ブルーチーズ、ゴーダチーズ、カマンベールチーズ、チェダーチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノ…など
【食べてもいいチーズ】プロセスチーズ
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを溶かして固めたもののため、一度加熱されています。そのためリステリア菌食中毒のリスクが低く、安心して食べられるチーズです。
<主なプロセスチーズの種類>
スライスチーズ、個包装のカットチーズ、キャンディチーズ…など
国産のナチュラルチーズなら安心して食べられる
ナチュラルチーズは避けるべきとお伝えしましたが、ナチュラルチーズの中でも国産であればほとんどのものが安心して食べられます。
食品安全委員会のHP(※1)でも、国産のチーズは殺菌された乳製品を原材料としているため安全、という記載があります。乳製品メーカーの雪印メグミルク、森永乳業、meijiの3社のホームページにも、安心してナチュラルチーズを食べてよいことが書かれています。(※2,3,4)
ただし「要加熱」と書かれたものは加熱して食べる必要があるため、パッケージの裏を確認して食べるようにしましょう。
チーズはタンパク質やカルシウムの補給のためにも妊娠中でもうまく取り入れたいもの。避けたいチーズをしっかりと覚えておき、上手に取り入れて栄養補給に役立てましょう。
【参考・参照】
(※1)食品安全委員会 【読み物版】 妊娠時に特に注意すること その2 平成28年1月29日配信(最終閲覧日:2020/10/16)
(※2)雪印メグミルク チーズのリステリア菌が心配です。(最終閲覧日:2020/10/16)
(※3)森永乳業 妊娠中にチーズを食べて大丈夫ですか。ナチュラルチーズのリステリア菌が心配です。(最終閲覧日:2020/10/16)
(※4)meiji 妊娠中のチーズの喫食について(最終閲覧日:2020/10/16)
厚生労働省 リステリア感染症(最終閲覧日:2020/10/16)
[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2020年11月12日]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。