エンゼルスが苦境にあるため、トレードの噂が絶えない大谷。その去就報道に米識者が熱弁を振るった。(C)Getty Imag…

エンゼルスが苦境にあるため、トレードの噂が絶えない大谷。その去就報道に米識者が熱弁を振るった。(C)Getty Images
大谷翔平(エンゼルス)の快進撃は止まらない。
現地7月18日に本拠地で行なわれたヤンキース戦では、3試合連続の35号本塁打を含む4打数3安打を記録。これで直近7試合での打撃成績は.379、4本塁打、出塁率.441、長打率.897のハイアベレージだ。
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後半戦も勢いが止まらず、相手からすれば手のつけられない感がある大谷。そんな二刀流の天才は、今オフでフリーエージェントとなるため、トレードの噂が絶えない。現地8月1日に期限が迫るなかで、ヤンキースやドジャースといったポストシーズン進出がかかる名門に移籍する可能性を論じる報道は過熱している。
そうした状況下で、MLBの公式メディアでも熱い意見が論じられた。現地7月16日に『MLB Network』の番組「Intentional Talk」に出演した、エンゼルスの地元局『Bally Sports Wset』でコメンタリーを務めるマット・バスガーシアン氏は「オオタニにふさわしいトレードパッケージとは何か?」と切り出し、自らが「フィールドに立つ最も優れた人材」と評する二刀流戦士の去就に対する持論を展開した。
「もし、あなたがショウヘイ・オオタニを買うチームだとしよう。シーズン終了後に引き留める余裕がなくなるかもしれない男のために、球団最高のプロスペクトをすべて放出するのはかなりのリスクがある。
そして、何よりも、エンゼルスは史上最高の選手をみすみすトレードしたチームとして名を残したがっていない。彼らはかつてたった3か月のブロードウェイミュージカルに資金提供をして大失敗し、ベーブ・ルースを売ったハリー・フレイジー(元レッドソックスオーナー)のようになりたくないのだ」
かつてブロードウェイショーへの投資が理由で資金繰りに失敗。財政難が仇となってヤンキースにベーブ・ルースをトレードしたレッドソックスは、その後86年もワールドシリーズ制覇から遠のいた。そんな名門球団にとって不の歴史となった交渉を引き合いに出したバスガーシアン氏は「今のオオタニに見合った価値のあるリターン・パッケージは得られない」と強調。そして、次のように続けている。
「私は、オオタニが今シーズンはアナハイム(エンゼルスの地元)で全うすると思う。エンゼルスは数字的にはポストシーズン争いから離脱したわけではない。彼らが諦めない限りはオオタニがどこかに行かされるとは思えない。
もし、トレードになるなら私はやむを得ずに誤りを認める。だから、オオタニのトレード話をするのはやめようと言いたい。もうこの手の話はうんざりだ。彼はエンゼルスのままであり続けるんだ」
白熱する議論に一石を投じたバスガーシアン氏。エンゼルスを取材するなかで、大谷を間近で見つめてきた同氏の読みは当たるのか。いずれにしても、8月1日のトレードデッドラインデーまでは喧騒は続きそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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