テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は16日、男子シングルス決勝が行われ、第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)は第1シードのC・アルカラス(スペイン)に6-1, 6-7 (6-8), 1-6, 6-3, 4…

テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は16日、男子シングルス決勝が行われ、第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)は第1シードのC・アルカラス(スペイン)に6-1, 6-7 (6-8), 1-6, 6-3, 4-6のフルセットの死闘で敗れ、男女を通じて歴代最多タイとなる24度目の四大大会制覇を逃した。試合後の会見でジョコビッチは「彼は非常に完成された選手」と語った。
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36歳のジョコビッチはウィンブルドンで5連覇と8度目の優勝を狙い今大会も順調に勝ち進み、準決勝では第8シードのJ・シナー(イタリア)をストレートで下し決勝に駒を進めた。
決勝戦の第1セット、ジョコビッチはアンフォーストエラーをわずか2本に抑える質の高いプレーをみせ、試合開始から2度のブレークに成功し5ゲームを連取。34分で先行する。
続く第2セット、ジョコビッチは第2ゲームでこの試合初のブレークを許すも、直後の第3ゲームでブレークバックに成功。その後は両者キープを続けタイブレークに突入。1度ずつミニブレークを奪い合う拮抗した展開が続くも、最後はアルカラスにリターンエースを決められ1セットオールに追いつかれる。
第3セット、ジョコビッチは勢いに乗るアルカラスに第1ゲームでブレークを許す。さらに第5ゲーム、13度に及ぶデュースの末25分を超える自身のサービスゲームを落としリードを広げられるとブレークを返せず、セットカウント1-2と後がなくなる。
それでも第4セット、競ったゲームが続く中、ジョコビッチが第5ゲームでブレークに成功。さらに第9ゲーム、ジョコビッチはセットポイントとなるブレークポイントを握ると、ここでアルカラスがダブルフォルトを犯し、試合はファイナルセットに突入する。
迎えたファイナルセット、ジョコビッチは第2ゲームでブレークポイントを握るも凄まじい守備力をみせたアルカラスに凌がれると、直後の第3ゲームで先にブレークを許す。最後はアルカラスにサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第10ゲームをキープされ、4時間42分に及ぶ死闘の末敗れた。
試合後の会見でジョコビッチは「コート上で言ったように、僕はあと一歩で負けるところだった壮絶な決勝戦に何度も勝ってきたんだ。このような試合で負けるのは簡単なことじゃない。これはカルロスの功績だ。大事な場面での冷静さには驚かされる。彼のような年齢の選手がこの緊張に対処し、攻撃的なテニスをし、あのように試合を締めくくったんだからね。彼と彼のチームにおめでとうと言いたい。彼にとっては素晴らしい大会だった。今日の試合ができてよかった。みんなが楽しんでくれたことを願うよ」とコメント。
なお、男子テニス界を長らく牽引してきたR・フェデラー(スイス)R・ナダル(スペイン)、ジョコビッチ、A・マレー(イギリス)の"BIG4"以外の選手がウィンブルドンで優勝するのは2002年のL・ヒューイット(オーストラリア)以来21年ぶりの快挙となった。
そのビッグ3とアルカラスを比較したジョコビッチは次のように述べた。
「ここ1年間、彼のプレーはロジャー、ラファ、そして僕のある要素で構成されていると皆が話してきたと思う。僕もそう思う。彼は基本的に3人の良いところを持っていると思う。彼は20歳にしては精神的な回復力があり、本当に成熟している。とても印象的だよ。スペインの雄牛のような競争心と闘争心、そして長年ラファで見てきたような驚異的なディフェンス力。それに、彼のバックハンドはスライディングがうまく、僕と似ているところがあるね。両手打ちのバックハンド、ディフェンス、適応力。それが僕の長所だと思う。彼にもそれがある」
「正直なところ、彼のような選手とプレーしたことはないね。ロジャーとラファには、それぞれ長所と短所があった。でも、カルロスは非常に完成された選手だ。これは、あらゆるサーフェスで長くプレーし、成功するための鍵だと思う」
一方、勝利したアルカラスはウィンブルドン初優勝を飾り、四大大会2勝目を挙げた。
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