近年稀に見る“豊作”と言われた「NBAドラフト2023」が終了し、指名されたルーキーは所属球団が決定。若武者たちは夢に見たN…

 近年稀に見る“豊作”と言われた「NBAドラフト2023」が終了し、指名されたルーキーは所属球団が決定。若武者たちは夢に見たNBAデビューが目前に迫り、開幕に向けて意気込んでいるだろう。

 ルーキーはその注目度の高さから、報道関係者から数々のマイクが向けられるが、その中ではユニークな質問も飛び交う。近年は複数の選手に同じ質問をする企画もトレンドで、前年は「マッチアップを楽しみにしている選手は誰?」という問いに、パオロ・バンケロ(オーランド・マジック)がレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ベネディクト・マサリン(インディアナ・ペイサーズ)がルゲンツ・ドート(オクラホマシティ・サンダー)とそれぞれ答えた。

『Boardroom』は、今年のルーキーたちに対して「どの選手の上からダンクを決めたい?」と質問。先輩選手に対して挑戦状を叩きつけるようなアンサーだけに、ルーキーたちは恐れ多さを示しながらも対峙したいプレーヤーの名前を挙げた。

 ビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)は、身長222センチ、ウイングスパン243センチという驚異のサイジングを有する選手だ。これはリーグ屈指のビッグマンとされるボル・ボル(マジック)やクリスタプス・ポルジンギス(ボストン・セルティックス)を上回るもので、計測上ではウェンバンヤマが上からダンクをお見舞いできない選手は存在しない。

 スパーズから1位指名を受けた怪物は、未だリーグの頂点に君臨するキングを指名した。

「誰に対してもダンクしたいですが、いつかレブロンにダンクできたら特別な感覚になるでしょう。彼は長い間、リーグのアイコンとして君臨してきましたからね」

 前年のマッチアップに対する質問と同様、今年のルーキーにとってもヒーローはレブロンのようだ。シャーロット・ホーネッツから2位指名を受けたブランドン・ミラーは「間違いなくブロン(レブロンの愛称)です。なぜなら、“ブロン”だからです」と、名前だけで歴代最多得点記録保持者の偉大さを伝え、そのほかにもユタ・ジャズから9位と16位でそれぞれ指名を受けたテイラー・ヘンドリックスとキヨンテ・ジョージ、7位指名でワシントン・ウィザーズに加入したビラル・クリバリ、12位指名でダラス・マーベリックスに加入したデリック・ライブリー二世、18位指名でマイアミ・ヒートに加入したハイメ・ハケスJr.などがレブロンの名前を挙げた。

 また、マブスから10位で指名され、トレードでサンダーに加入したケンタッキー大学出身のケイソン・ウォーレスはアンソニー・デイビス(レイカーズ)、サクラメント・キングスから24位で指名されたオリビエ・マクセンス・プロスパーはヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)への“ポスタライズ”を希望した。

 一方、ポートランド・トレイルブレイザーズに加入した3位指名のスクート・ヘンダーソンは「正直、ペイントエリアにいる相手なら誰でも構いません。僕が誰かを捕まえたら、その選手にダンクをしたいです」と自信をのぞかせた。

 ルーキーが名前を挙げた選手は皆、ショットブロックやチェイスダウンの名手だ。はたして、オールスター相手に最初のハイライトを作る選手は誰になるのだろうか。

文=Meiji

【動画】ビクター・ウェンバンヤマ フランスでのハイライト集