■スルーセブンシーズ
【中間調整】一昨年の3歳シーズンはGII・紫苑Sでの2着はあるもののオークスで9着、秋華賞で11着と3冠本番では結果を出せなかった。その後は休養を挟みつつ使われ、5カ月ぶりだった2走前に準オープン・初富士Sを勝利。続く前走・中山牝馬Sではハンデ54キロに恵まれたこともあったが、ストーリア、サトノセシルら素質馬を相手に上がり最速の末脚を繰り出して快勝し、2連勝とここへ来ての一気の充実ぶりを見せている。
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その後、ヴィクトリアマイルへ進む可能性もあったようだが距離や力の要る馬場への適性を考慮し、所属するキャロットクラブから早い段階で宝塚記念への出走が表明。同時期に秋の凱旋門賞へ登録したことが明らかにされている。休養を挟んでじっくりと英気を養い、5月末に美浦へ帰厩。6月2日の初時計でさっそく自己ベスト更新となるウッド5F66秒2を馬なりでマークし、これもまた充実ぶりの証明だろう。その後美浦の坂路が改修のため閉鎖となったことから、栗東に移動。15日に栗東で最初の時計を出したが1週前追いで、ここでいきなりCW5F66秒4-1F11秒4(強め)と速い時計を叩き出している。それも掛かってしまったものではなく、序盤にしっかり折り合い加速するという好内容だった。
【最終追い切り】レース当週は無理をしないことを念頭に、CWで終い重点の内容。それでも“遊び”を感じさせつつも、活気あふれる雰囲気で速めのラップを刻んで進む。直線では軽く促されると四肢を大きく使う躍動感ある動きで応え、ラストの仕掛けにはさらにギアを上げて鋭く伸びた。5F全体は圧巻の64秒4。単走とは思えない気合い乗りにも好感が持てる。
【見解】帰厩そうそう放牧を挟んだとは思えない軽快な動きを示したし、栗東への移動後も活気十分で追われるごとに時計を詰めてきている。前走は中6週での勝利だったが、体質的にリフレッシュしたほうがよりよい状態で走れるタイプ。前走もいい状態に思えたが、さらに何段階か上の状態かもしれない。牝馬限定のハンデGIIIを勝ったばかりで実績的にはかなり見劣るが、この雰囲気ならと思わせるものがある。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター 競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。




















