動画配信サービスの「Netflix(ネットフリックス)」は21日にテニスシリーズ「Break Point」のパート2(エピソード6~10)をリリースした。この中のエピソード9では、昨年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グラン…

動画配信サービスの「Netflix(ネットフリックス)」は21日にテニスシリーズ「Break Point」のパート2(エピソード6~10)をリリースした。この中のエピソード9では、昨年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)でベスト4入りを果たしたF・ティアフォー(アメリカ)がクローズアップされており、ここで見せたティアフォーのスポーツマンシップに称賛の声が集まっている。
>>【動画】全米OP敗退後、コートで涙を浮かべるティアフォー<<
この番組はATPやWTAで活躍する選手たちのコート内外の生活に密着するもの。
試合や記者会見では見ることのできない選手の葛藤や苦悩がクローズアップされ、選手の人物像や、より素直な思いや感情を知ることが出来る。
ティアフォーは昨年の全米オープンで第2シードのR・ナダル(スペイン)を4回戦で破るなどし、自身四大大会初の準決勝の舞台に立った。
準決勝の対戦相手はC・アルカラス(スペイン)。試合前にはアルカラスが優勢との声が多かったものの、ティアフォーは地元の大声援を受け奮闘。第1セットをタイブレークで奪うなどしフルセットにまでもつれ込んだが、4時間19分の死闘の末、7-6 (8-6),3-6,1-6,7-6 (7-5),3-6の逆転で敗れた。
試合後にコートでインタビューを受けたティアフォーは「全力は出し切った。優勝を逃しみんなを失望させてしまった。本当に悔しい、いつか必ず優勝する」と涙ながらに語った。
今回公開された「Break Point」では、失意に暮れたティアフォーが試合後のロッカールームで見せた素晴らしいスポーツマンシップが話題となっている。
試合後、ロッカールームで落ち込み、うつむくティアフォーは家族やチームに励まされると、その後アルカラスに歩み寄りハグを交わした。
そしてティアフォーは「絶対に優勝しろ、世界1になれる」とアルカラスに声をかけた。これにアルカラスは「本当にありがとう。君は素晴らしい選手だ」と返した。
アルカラスはその後、ティアフォーに言われた通り同大会でグランドスラム初優勝を果たし、史上最年少で世界ランク1位の座に就いた。
試合後、自らの悔しさが残る中でのスポーツマンシップ溢れる行動に多くのファンから称賛の声が上がっている。
なお、ティアフォーは今シーズン4月のフェイズ・サロフィム&Co.米男子クレーコート選手権(アメリカ/ヒューストン、クレー、ATP250)と今月のボス・オープン(ドイツ/シュトゥットガルト、芝、ATP250)で優勝を飾り、6月19日付の男子ATP世界ランキングで初のTOP10入りを果たした。
ティアフォーは涙の敗戦から着実に歩みを進めている。