13投手以上による大混戦…パ最多勝争いの行方を様々な角度から占う 2023年パ・リーグの最多勝争いは、1勝以内に13人以…
13投手以上による大混戦…パ最多勝争いの行方を様々な角度から占う
2023年パ・リーグの最多勝争いは、1勝以内に13人以上の投手がひしめく大混戦となっている。交流戦終了時点の成績をもとに、群雄割拠の様相を呈している「最多勝争い」についてみていこう。(成績は全て6月20日の試合終了時点)
3年連続のタイトル獲得を目指すオリックス山本由伸投手は、ここまで6勝2敗、防御率1.59。WBCの影響もあり出遅れたものの、登板のたびに状態を上げていき、エースに相応しい圧倒的な投球を見せている。
オリックスでは、プロ初登板で開幕投手を任された山下舜平大投手が台頭。6勝1敗、防御率1.51と、20歳の若さで大ブレークを果たしつつある。また、2年連続で2桁勝利を記録している宮城大弥投手が6勝、技巧派左腕の山崎福也投手も5勝。4投手が最多勝争いに加わる、充実の陣容となっている。
首位争いを繰り広げるロッテでは、西野勇士投手が6勝を記録。小島和哉投手も5勝と、白星を重ねている。また、佐々木朗希投手も5勝2敗、奪三振率13.58と、支配的な投球で上位に食い込んでいる。ソフトバンクでは、42歳の和田毅投手が5勝2敗、防御率2.98、33歳の東浜巨投手も5勝と、2人のベテランが奮闘している。
交流戦で状態を上げた日本ハムは、4月下旬から先発に転向した鈴木健矢投手が6勝、防御率1.55。上沢直之投手も5月以降調子を上げ、6勝をあげる活躍を見せている。苦戦が続く西武では、今季から先発に転向した昨季の最優秀中継ぎ投手・平良海馬投手が5勝をマークしている。
オリックスの得点力増加が、先発投手の勝ち星を後押し
ここからはパ・リーグ6球団の打撃成績が、タイトル争いに与える影響を考察していく。現時点の得点、143試合換算の得点はともに、オリックスが1位、ソフトバンクが2位。オリックスは昨季、リーグ4位の490得点と打線がやや苦しんだが、今年は65試合を消化した時点で、前年の半数以上の得点を叩き出している計算になる。
山本、山下、宮城が6勝、山崎福が5勝と、最多勝争いの上位に4人が存在する点も、打線の得点力が白星を後押ししていることを裏付けている。この数字を鑑みても、オリックスの投手は有利な立場にあると言える。
ただ、2位のソフトバンクも143試合換算の数字では、オリックスとわずか2点差と、打線の得点力では引けを取らない。それだけに、藤井の負傷離脱が惜しまれるところだ。ベテランの和田と東浜がタイトル奪取を果たせるかは、シーズンを通してどれだけ登板を重ねられるかにかかってきそうだ。
ロッテは得点数ではリーグ4位だが、143試合換算の数字ではリーグ3位に相当する。長打力に欠ける点は課題だが、一定の援護は得られる環境にある。日本ハムは前年の得点数がリーグ最下位だったが、今季は得点数が3位、143試合換算の数字も4位と、成績が向上している。万波中正外野手の成長や新加入の加藤豪将内野手の活躍と明るい話題も多い。一方西武は得点数、143試合換算の数字がいずれもリーグ最下位と、平良にとってはやや逆風と言える状況だ。
優勝争いを繰り広げる3チームは、いずれも守備のミスの少なさが際立つ
最後にパ・リーグ6球団の守備成績からタイトル争いを考えていこう。上位3チームは、いずれも守備率.990以上と堅実な守備を見せている。
守備率は必ずしも総合的な守備力の高さを示す指標ではないが、投手にとってプラスの要素になることは間違いないだろう。日本ハムはチーム防御率がリーグトップである一方、失策数と守備率がリーグワースト。守備の確実性が増すか否かが、勝ち星を増やすカギを握りそうだ。
今季のパ・リーグでは、143試合換算の得点数と守備率が高い3チームがAクラスに位置している。これらの数字は投手の勝ち星に直結しうる要素となるだけに、オリックスとソフトバンクに所属する投手は比較的有利な立場にあり、得点力にはやや劣るものの失策数がリーグ最少のロッテの投手が、それに次ぐ立場にあると考えられる。
オリックスのエース・山本が3年連続の栄冠に輝くか、他の投手がその状況に待ったをかけるか。好投手がそろう群雄割拠の状態を抜け出すのはいったい誰か。ハーラーダービーの行方から目が離せない。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)