報徳学園の盛田は、選抜後の春季県大会を観客席から応援 今春の選抜大会で準優勝を果たした報徳学園の夏がいよいよ始まる。第1…

報徳学園の盛田は、選抜後の春季県大会を観客席から応援

 今春の選抜大会で準優勝を果たした報徳学園の夏がいよいよ始まる。第105回全国高校野球選手権兵庫大会では7月13日に初戦(小野工vs加古川西の勝者)を迎える。コンディション不良のため春季大会ではべンチ外だったエース・盛田智矢投手(3年)が、満を持して背番号「1」を背負うことになった。

 選抜以降、チームは春季県大会を制し昨秋に続く“2冠”を達成。近畿大会では1回戦で敗れるも、充実した戦力は全国トップクラスだ。投手陣も今朝丸、間木、星山の“2年生右腕トリオ”が順調な調整を見せている。春季大会で他の選手たちが躍動する中、身長187センチ、最速141キロを誇る右腕は応援席からナインに声援を送っていた。

「僕自身、初めて声を出しての応援を経験した。ベンチから見ていると“当たり前”と思っていましたが、チーム全員で勝ちに行く雰囲気を経験した。背番号をもらう責任感を改めて感じることができました」

 選抜では3年半振りに解禁された声出し応援。エースナンバーを背負いマウンドやベンチから耳にしていた大声援は特別なものだと気付いた。

春は「背番号1を着けていただけ。夏はこだわっていきたい」

 強豪・報徳学園は1年生部員が加わり、100人を超える大所帯。盛田が入部した2021年はコロナ禍もあり、声出し応援が禁止されていた。1年夏からベンチ入りしてきた右腕は、選抜でも話題になった「アゲアゲホイホイ」を今春初めて全力で踊り、声を張り上げた。

 マウンドに上がらなかった約2か月間。応援される側、する側と両方の思いを経験できたことは大きかった。「調子が良い、悪いで『自分の投球ができません』。それはエースじゃないし、投手としても失格。夏は最高の形で入りたいですが、最悪の形も想定し残りの時間を過ごしたい」。いかなる状況でも自分がゲームを支配する。盛田の覚悟は決まった。

「春の甲子園は、情けないですが背番号1を着けているだけでした。夏は背番号1にこだわっていきたい。チームを勝たせる投手になる」

 夏の甲子園に出るためには強豪ひしめく兵庫で7試合を勝ち抜くことが必要だ。豊富な投手陣のチームを引っ張るのは、やはり背番号「1」の盛田智矢しかいない。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)