ポニーU16「アジアパシフィック」大会が開幕…日本は中国、香港に連勝 7月に米国で開催されるポニーリーグのワールドシリー…
ポニーU16「アジアパシフィック」大会が開幕…日本は中国、香港に連勝
7月に米国で開催されるポニーリーグのワールドシリーズ出場権を争う「アジアパシフィックゾーン・チャンピオンシップ(U16コルトの部)」が19日、千葉・市原市のゼットエーボールパークなどで開幕した。今回は日本のほか、中国2チーム、香港、フィリピン、オーストラリアの計6チームが参加。この日はブロックに分かれてのリーグ戦によるトーナメント戦枠順決定戦を行い、日本は2連勝でシード獲得と、幸先の良いスタートを切った。
ブロックAに入った日本は、第1試合で中国1と対戦。相手バッテリーのミスが重なる中、「6番・指名打者」で出場の松本怜青外野手(神田Rebase)が2点ランニング本塁打を放つなど積極的な走塁を絡めた攻撃が光り、初回からいきなり21得点の猛攻。2回にも2点を加え、投げては先発・團春樹投手(市原ポニー)、中野太聖投手(高松LTSポニー)の零封リレーで23-0の3回コールド勝ちを収めた。
第2試合の香港戦も、6番・金谷隆之助内野手(関メディベースボール学院)の先制打を含めて3本のランニング本塁打が飛び出すなど、2回に6点を先取。4回にも一挙10得点と畳み掛けた。投げては先発の新垣孝介投手(沖縄ダイヤモンドBC)ら計3投手による完封リレーで16-0の4回コールド勝ち。2連勝でリーグ1位突破を決めた。
「中学生だから、何が起こるかわかりません」と試合前に井関紀雄監督は語っていたが、終わってみれば2試合とも走攻守にレベルの高さを見せた日本の圧勝だった。中でも初日の大勝劇の要因として指揮官が挙げたのが、神田Rebaseから参加する松本と、主将・蔵並虎之介外野手の“ベンチワーク”だ。
井関監督が主将・蔵並、松本を絶賛「積極的に声を出してくれる」
「蔵並は積極的に声を出してくれるので主将に選びました。松本もDHでベンチにいる時には声を出し、自分からバット引きにも積極的に行ってくれた。2人とも常に気を利かせて働いてくれたのは大きい」と井関監督は語る。
「試合前はみんな緊張して会話も少なかったので、自分が盛り上げようと円陣を作って、『楽しんで、笑顔作ってやっていきましょう』と声を掛けました」と蔵並は説明する。松本も「(声出しは)自分のチームでも普段から意識していること」と言う。普段は外野手でDHは初めての経験だったが、2試合で計4安打。「自分の持ち味はバッティング。打席が回ってきたら来たボールを打つ。それだけを心掛けました」と振り返った。
ダブルエリミネーション方式で行われるトーナメント戦は20日から始まるが、シードを勝ち取った日本は21日から登場と余裕を持って本戦に入れる。「いつもは最終日にこういう(まとまった)雰囲気になりますが、今回は初日からそうなったのは大きい」と井関監督は手応えを口にした。
蔵並はトーナメント初戦に向けて「だらっとした試合の入りにならないように、初回から1点、2点と取っていきたい」と力を込めた。大会は23日まで行われ、優勝チームが7月28日から米イリノイ州で開催されるワールドシリーズの出場権を手にする。(高橋幸司 / Koji Takahashi)