中川、ビーディ、菊地が交流戦期間中無失点■楽天 2ー1 巨人(18日・東京ドーム) 巨人は18日、本拠地・東京ドームで行…
中川、ビーディ、菊地が交流戦期間中無失点
■楽天 2ー1 巨人(18日・東京ドーム)
巨人は18日、本拠地・東京ドームで行われた楽天戦に1-2で惜敗。交流戦を11勝7敗で終え、9年ぶり3度目の交流戦優勝を逃した。残り1試合のDeNA、残り2試合の楽天を含めて5球団が11勝7敗で並ぶ可能性があるが、巨人は規定の得失点率でソフトバンクを上回れないことが確定し、優勝の可能性が消滅した。とはいえ、首位・阪神に9ゲーム差のセ・リーグ4位で交流戦に突入した巨人は、いまや5.5ゲーム差の3位に浮上。肝心のペナントレースでの逆転Vへ向け、原辰徳監督は大きな手応えを得たようだ。
巨人はこの日、1点リードの6回に先発の菅野智之投手が辰己涼介外野手に逆転2ランを被弾。打線は相手の6投手の継投の前に、1点ビハインドを跳ね返せなかった。それでも原監督は交流戦全18試合を振り返り、「交流戦中にだいぶ戦力というか、形が少しできてきたと思います。最後に1つ取れば(優勝決定の可能性があった)というところはあるけれども、まだまだ課題を残したという部分において、これを次の糧にするというか、栄養にしたいですね」と納得顔でうなずいた。
最も明るい材料は、中継ぎ陣の整備に目途が立ったことだろう。まず、腰痛の影響で育成契約となっていた左腕・中川皓太投手が、5月に支配下登録され2年ぶりに1軍復帰。ここにきて、いよいよ調子を上げ、交流戦では7試合に登板し計7イニングを無失点で抑え切った。
15日の西武戦では、2-2の同点で迎えた9回に守護神の大勢投手が危険球でまさかの退場。無死一、二塁という絶体絶命の場面で緊急登板を命じられた中川は、金子侑司外野手を送りバントも許さない圧倒ぶりで空振り三振させ、続く古賀悠斗捕手も三ゴロ併殺打に仕留めて、無失点で脱出。原監督から「1点くらいは覚悟しなければいけないところで、見事に2人の打者で戻ってきた」と称えられ、延長10回サヨナラ勝ちにつなげた。
岡本は8本塁打19打点で交流戦暫定2冠
先発として5試合0勝4敗、防御率5.47と不振にあえいでいた来日1年目の右腕タイラー・ビーディ投手も、交流戦を期に中継ぎ要員として1軍復帰。5試合で計5回無失点と変身した。150キロを超えるストレート、ツーシームに加え、チェンジアップやナックルカーブも多投する姿に、原監督は「もう少し真っ直ぐに自信を持って投げてくれればいいと思うのですが、あまり自信がないのか、変化球が多い感じがするね」と注文をつけつつ、「まだまだ、できたてホヤホヤのリリーバーではあるけれど、可能性を強く感じます」と高く評価している。
育成出身で2年目の菊地大稀投手も、中継ぎで交流戦9試合に登板し、計10回2/3無失点。原監督が「安定感が出てきつつある。今まではストライクを取るのに一生懸命だったが、今は打者を打ち取るために一生懸命になれている。非常にいいですね」と期待を寄せる24歳右腕だ。
巨人が開幕直後、最下位を低迷するなど負けが込んだのは、中継ぎ陣の不振が原因だった。特に8回に手痛い失点を喫するケースが目立ち、“魔の8回”と呼ばれたが、そんな不安は解消されつつある。リードを守って大勢につなぐ態勢がほぼ整った。
打線では、4番の岡本和真内野手が交流戦期間中に打率.383(60打数23安打)をマークし、8本塁打と19打点は12球団トップ(18日現在)。その岡本が効果的に打点を稼げるようになったのは、主に1番を打つ坂本勇人内野手が復活を遂げた影響が大きい。期間中は打率.306(72打数22安打)、4本塁打、10打点。16日の楽天戦で放った逆転サヨナラ3ランは、今後のチームの急上昇を予感させた。2番に定着しつつある梶谷隆幸外野手、3番の秋広優人内野手も機能しており、爆発力を備えた打線に変貌した。
リーグ戦再開は23日。原監督は「リフレッシュを含め、矯正を含め、時間の使い方は個々に違う。しっかりと、時間は正しく使いたいですね」と既に気持ちを切り替えている。交流戦優勝はあと一歩で逃したが、もともと巨人の本当の目標はその後にある。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)