ローランギャロスの女子ダブルスで信じられないジャッジに涙した加藤(C)Getty Images  テニスの4大大会「全仏オープン」の女子ダブルスで失格処分となっていた加藤未唯(ザイマックス)は6月15日、賞金とポイント…

 

ローランギャロスの女子ダブルスで信じられないジャッジに涙した加藤(C)Getty Images

 

 テニスの4大大会「全仏オープン」の女子ダブルスで失格処分となっていた加藤未唯(ザイマックス)は6月15日、賞金とポイントの回復を求めた大会側への提訴が却下されたことを自身のツイッターで報告した。

 前代未聞の裁定が下される発端となったのは、加藤の何気ない行動だった。

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 今月4日に開催された全仏オープンの女子ダブルス3回戦において、アルディラ・スーチャディ(インドネシア)とペアを組んだ加藤は第2セットの途中に相手コートへ返球すると、これがボールガールを直撃。この時、主審はいったん警告を発したのだが、対戦相手のマリエ・ブズコワとサラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)が猛抗議をした結果、スーパーバイザーも介入する大騒動に発展。最終的に裁定は覆り、加藤とスーチャディは失格という厳罰処分が下された。

 騒動の直後に主審に「わざとやったんじゃない」とアピールしていた加藤は、処分を不服として賞金とポイントの回復を求めて大会側に提訴していた。がしかし、大会ディレクターを務めたアメリ・モレスモ氏が「ボールガールがあんなに長い間泣いているのを見ると、何らかの決断をしなければならない」「何かコメントをするつもりはない」と頑として態度を改めなかったように、全仏側は訴えを棄却。加藤も「私にできるのは前を向き続けることだけ」とツイートするしかなかった。

 当然、この一報は世界に広まり、小さくない反響を呼んでいる。各国のスポーツ情報を発信するインドの専門サイト『Sports Keeda』は大会側が見せた一連の対応について「これは凶悪な犯罪だと言っていい」と厳しい言葉を用いて猛烈な批判を展開した。

 さらに、裁定を覆した大会側に対する批判も相次いだ。英国の元テニスプレーヤーであるマーク・ペッチェイが「あなた方がそんなジャッジを下す資格は全くない。彼女(加藤)の求めに応じないのは間違った決断だ」と断じれば、西岡良仁のコーチを務めるクリスチャン・ザハルカ氏も「非常に間違った決定で、大会の審判団は非常に残念だ!」と怒りを隠そうとはしなかった。

 加藤からすれば消化不良の感が否めないであろう今回の判定。全仏側の決定に対する批判の声は止みそうにない。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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