地区首位との一戦で同点19号&決勝20号2ランを放った大谷■エンゼルス 9ー6 レンジャーズ(日本時間13日・アーリント…
地区首位との一戦で同点19号&決勝20号2ランを放った大谷
■エンゼルス 9ー6 レンジャーズ(日本時間13日・アーリントン)
むき出しにする感情に、チームを引っ張る強い意志が見える。エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)の敵地レンジャーズ戦で同点19号ソロ、決勝20号2ランの1試合2発を放ち、チームを逆転勝利に導いた。ダイヤモンドを回る際、三塁ベンチへ左手を高々と掲げ、力強く吠えた。
序盤に5点を奪われても諦めなかった。6回に相手のミスに付け入り、1点差に迫ると、7回に大谷が19号の同点ソロ。救援陣は、7回からはデベンスキー、ウェブ、エステベス、バックマンが無失点リレーで11回までしのぐと、12回無死二塁で大谷がこの日2本目となる左越え2ランを放ち、試合を決定づけた。
本塁打を打った時だけではなく、常に感情をむき出しにしていた。同点の9回、エステベスが2死二、三塁のピンチをしのぐと、ベンチから飛び出さんばかりのガッツポーズを見せた。勝利への執念が伝わってきた。
6月に入り、喜びだけではなく、悔しさも爆発させる姿をよく見かける。9日(同10日)の本拠地マリナーズ戦では、ベンチに下がる際にヘルメットを叩いた。10日(同11日)には、厳しい球での三振判定に怒りの表情で吠えた。その後、猛抗議したフィル・ネビン監督が退場になったが、「ショウヘイがあんなに感情を見せることはない」「選手に退場になってほしくなかった」と指揮官。大谷を守ったことを明かしていた。
今季は若手が台頭…「僕もまだまだ若いと思っている」
昨季は、5月に泥沼14連敗を喫し、ポストシーズン争いから早々に脱落したが、今年はここまで37勝31敗で貯金「6」。ア・リーグ西地区3位だが、ワイルドカード争いでは、ボーダーラインのアストロズとは1ゲーム差まで迫っている。地区1位との4連戦、大谷も「敵地でのこの4連戦、みんな気合いが入っているんじゃないかと思います」。並々ならぬ決意をもってテキサスに乗り込んだ。
チームは大きな変革期を迎えている。救援陣では、ベン・ジョイス投手や、この日にメジャー初勝利を挙げたサム・バックマン投手、野手でもミッキー・モニアック外野手やザック・ネト内野手や若手が台頭。一方で、ここまでチームを引っ張ってきたマイク・トラウト外野手が不調に苦しんでいる。
前回登板後の会見で米記者から「ベテランの域に達してきたが、若手の活躍をどう見ているか」と質問が飛んだ。大谷は「僕もまだまだ若いと思っているので。そういう気持ちで頑張りたい」と笑って答えたが、自分が引っ張っていかなければいけない立場なのはわかっている。
3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。チームメートのトラウトから三振を奪い、帽子、そしてグラブを投げ捨て喜びを爆発させた姿は野球ファンの脳裏に焼き付いているだろう。エンゼルスでもその喜びを分かち合うにはポストシーズンに進出するしかない。感情の表れは、自分がこのチームを引っ張っていく――。そんな覚悟の表れのようにも見えた。(川村虎大 / Kodai Kawamura)