国内男子ゴルフの第8戦「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」(福岡県/麻生飯塚ゴルフ倶楽部/6809ヤード、パー72)は11日、最終ラウンドが行われ、中島啓太が金谷拓実とのプレーオフを制し、通算29アンダーでプロ初優勝を果たした。 ◆…

国内男子ゴルフの第8戦「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」(福岡県/麻生飯塚ゴルフ倶楽部/6809ヤード、パー72)は11日、最終ラウンドが行われ、中島啓太が金谷拓実とのプレーオフを制し、通算29アンダーでプロ初優勝を果たした。

◆【実際の映像】初優勝を決めたプレーオフ2ホール目、中島啓太のスーパーショット

■ナショナルチーム時代からのライバルと一騎打ち

最終日は、ナショナルチーム時代からのライバルである中島と金谷との一騎打ちとなった。

首位の金谷と3打差でスタートした中島は、出だしから猛チャージを見せた。1番パー5では、セカンドショットをピン手前約4メートルにつけ、いきなりイーグルチャンスを迎えると、パットをしっかりと沈め幸先の良いスタートを切った。3番パー5でもバーディを決め、この時点で首位金谷とは2打差。その後は、中島、金谷ともに3ホール連続でパーとし膠着状態が続いたが、7番から試合が動き出す。

7番は幅も狭く、フェアウェー約280ヤード付近にバンカーがあり、多くの選手がバンカー手前にレイアップをするなか、中島は迷わずドライバーを選択。中島のティーショットは、きれいな放物線を描き、グリーン手前約60ヤードのフェアウェーど真ん中に着弾した。中島は絶好のポジションからセカンドショットを放ち、ピン奥約4メートルほどにつけると、落ち着いてバーディパットを沈めた。

勢いにのった中島は、9番でもバーディを奪うことに成功。ついに金谷の背中をとらえ、勝負はサンデーバックナインへ。

後半に入っても中島の勢いは止まらない。

■決着はプレーオフ2ホール目

12番ドッグレッグのパー5では、ティーショットでドライバーを振り切り、左の林越えに成功し、ボールはフェアウェーの真ん中へ。絶好のポジションから放ったセカンドはグリーンをとらえ、惜しくもイーグルとはならなかったが、この日4つ目のバーディを決めた。

14番では金谷に追いつかれたが、15番で思わずガッツポーズが出るほどのバーディを決め、金谷を再び突き放すことに成功。

しかし17番でセカンドを左に曲げ、ボールは切り株の根本。3打目のアプローチを寄せることができず、今大会71ホール目にして初のボギーを叩き、最終ホールを残し金谷に逆転を許す。

窮地に追い込まれた中島だったが、18番で約3メートルのスライスラインを完璧に読み切りバウンスバックに成功。この日最大のガッツポーズを見せ、勝負の行方はプレーオフに持ち込まれた。

プレーオフ2ホール目、中島はティーショットを右のラフに入れてしまうが、セカンドをピン手前1m弱につけるスーパーショットを披露。金谷も右ラフからセカンドを放ったが、ボールは無情にもグリーン奥へ。中島が涙を流しながら1メートル弱のウイニングパットを決めた。

試合後のインタビューで中島は「金谷さんと塚田さんと、すごく良い優勝争いができ、たくさんのギャラリーの方に囲まれながらプレーができて本当に楽しかったです」とコメント。3週連続最終組で優勝を争った金谷について聞かれた際は、「アマチュア時代から金谷さんの背中をみて成長してこれたし、今日は優勝したけど、まだ金谷さんには追いついていない。金谷さんの背中を目標にこれからも頑張っていきたい」と話し、今後も金谷を超えることを目標に活躍を誓った。

1994年の尾崎将司以来2人目となる、2週連続完全優勝がかかっていた金谷は、プレーオフ2ホール目で力尽き、快挙達成とはならなかった。

◆毎週優勝争いに名を連ねる金谷拓実、蟬川泰果、中島啓太 ツアーを賑わす“スター候補”たちの強さに迫る

◆涙のプロ初優勝を飾った中島啓太が世界ランク“自己ベスト”、金谷拓実も急上昇 最新世界ランキング

◆中島啓太、ジュニア時代からの“縁の地”でプロ初優勝なるか

文●SPREAD編集部

#中島啓太 プレイオフ2H目に今日イチのスーパーショット! @ABEMA で視聴中 https://t.co/OISlzOhhgB #アベマでASO飯塚 #レギュラーツアー2023 pic.twitter.com/VhJFLA2BmZ

— ABEMAゴルフ (@GOLF_ABEMA) June 11, 2023