フルトンと井上のマッチアップに熱視線が注がれるなか、アメリカの同胞戦士は後者を優位とする意見を語った(C)Getty Images  ハイレベルな争いが必至とされるメガマッチへの注目度が高まっている。来る7月25日に東…

 

フルトンと井上のマッチアップに熱視線が注がれるなか、アメリカの同胞戦士は後者を優位とする意見を語った(C)Getty Images

 

 ハイレベルな争いが必至とされるメガマッチへの注目度が高まっている。来る7月25日に東京・有明アリーナで行なわれるWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)と井上尚弥(大橋)のタイトルマッチだ。

 今年1月にバンタム級の全ベルトを返上した井上。彼は同時にスーパーバンタム級への階級上げを宣言し、ほどなくして同階級で王座に君臨していたフルトンとの対戦が決定した。この一戦は米スポーツ専門局『ESPN』などでの全米中継が決定するなど、軽量階級では異例とも言われる熱視線が注がれている。

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 無論、実力伯仲のマッチアップには“同業者”も興味津々だ。現地6月8日に英ボクシング専門メディア『Seconds Out』のYouTubeチャンネルに出演した同級2位のライース・アリーム(米国)は「イノウエ優位だと思う」と語った。

「怪物」と称される井上を推挙した「野獣(ビースト)」。20戦全勝(12KO)、2021年にはWBA同級暫定王座にも就いた実績を持つ32歳は、同胞の苦戦を予想する理由を次のように論じている。

「フルトンはたしかに王者だ。だけど、イノウエはバンタム級で4団体統一王者にもなった男だ。経験が違うんだ。だから俺は彼が勝つと思うよ。長い試合になるだろうけどね。もしも、フルトンが勝ったら、俺が考えているよりもずっと良い選手だったということだ」

 そんなアリームだが、「スタイル的に対戦したい相手」を問われると、「それもイノウエだ」と回答している。

「より多くのチャンスが得られるからだよ。イノウエは真っ向から闘いに来るからね。フルトンは基本的に動き回りながらクリンチしてくる。パンチを放っては、抱きついての繰り返しだ。イノウエとなら爆発力のある試合ができると思うし、俺の良さが活きる」

 6月18日にIBF世界スーパーバンタム級4位のサム・グッドマン(豪州)と対戦予定のアリーム。今後について「俺としてはタパレスと年内に対戦したい」とWBA&IBF世界スーパーバンタム級王者マーロン・タパレス(フィリピン)を目標に据えた彼にとっても、ゆくゆくは統一戦を行なう可能性がある井上とフルトンの戦いには興味を抱かずにはいられないようだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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