顔を真っ赤にし、興奮気味に球審に抗議をしたネビン監督。しかし、指揮官の訴えもむなしく、判定は覆らなかった。(C)Gett…

顔を真っ赤にし、興奮気味に球審に抗議をしたネビン監督。しかし、指揮官の訴えもむなしく、判定は覆らなかった。(C)Getty Images

 ゲームの展開を変えたと言っても過言ではないジャッジだった。話題となっているのは、現地6月1日に行なわれたアストロズ対エンゼルスの一戦で下された判定だ。

 2対4とビハインドを追っていたエンゼルスが1死満塁とチャンスを迎えていた局面だった。打席に立ったテイラー・ウォードが、相手右腕エクトル・ネリスがフルカウントからインローに投じた6球目を持って見逃すも、判定はストライク……。見逃し三振となり、チャンスを逸してしまったのである。

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 判定直後に「ありえないだろ」と吠え、ベンチを飛び出したエンゼルスのフィル・ネビン監督はスチュ・シュルウォーター球審に顔を近づけて猛抗議。しかし、当然ながらジャッジは覆らずに、怒り心頭だった52歳の指揮官は退場を命じられた。

 ネビン監督が激怒するのも当然ではあった。MLB公式サイトのチャート表で問題の6球目は、明らかにストライクゾーンよりも低いのである。ゆえに試合後に米メディアの取材に応じたウォードも「イライラするよ。さすがにね」とフラストレーションを隠そうとはしなかった。

 現地識者の間でもシュルウォーター球審のジャッジは波紋を広げている。米メディア『The Athletic』のエンゼルス番を務めているサム・ブラム記者は、ボール判定の自動化に「絶対に賛同する」としたウォードのコメントを紹介したうえで「あの場面で大きな(悪い意味で)判定だった。フォアボールであれば、1点が入って、さらに1アウト満塁を維持できたはずだった」と嘆いた。

 さらに千葉ロッテマリーンズで指揮をしていたボビー・バレンタイン氏は、エンゼルスの地元局『Bally Sports West』の中継番組で「審判のストライクかボールの判定による人間味みたいなものは、もう過去のものにすれば良いと私は思うね」と一喝。ジャッジの完全自動化を推奨した。

 アメリカ球界においてストライク/ボールの判定は「1打席に1回だけチャレンジできる」「ストライク判定は完全AI」などがマイナーリーグでは試験的に導入されている。ゆえに今回のような物議を醸すジャッジが続けば、メジャーリーグでも本格的な導入を迎える日は近いかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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