スペイン・バルセロナで開催されている「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/4月18~24日/賞金総額215万2690ユーロ/クレーコート)。 金曜日に行われた準々決勝。今大会では8度の優勝経験を持つラファエル・ナダル(…

 スペイン・バルセロナで開催されている「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/4月18~24日/賞金総額215万2690ユーロ/クレーコート)。

 金曜日に行われた準々決勝。今大会では8度の優勝経験を持つラファエル・ナダル(スペイン)が第12シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)を6-2 7-6(1)で下してベスト4に進んだ。ナダルにとっては昨年の大会で敗れた借りを返した形になった。

 ナダルは第1シード。フォニーニのサービスゲームを3度破って第1セットを奪ったが、第2セットは一時2-4とリードされた。しかし、そこから巻き返してタイブレークに持ち込み、最後はフォニーニのリターンがワイドに外れて試合は決した。  ナダルが今大会の準決勝に進んだのは最後に優勝した2013年大会以来で、準決勝では第10シードのフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)と対戦する。コールシュライバーはアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)を6-3 6-1で下しての勝ち上がりだ。

 また、大会を2連覇中の第2シード、錦織圭(日清食品)は立ち上がりこそやや精彩を欠いたが、第11シードのアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)を7-5 6-0で下してベスト4に進んでいる。

 錦織の準決勝の相手はブノワ・ペール(フランス)だ。

 昨年の今大会でナダルは3回戦でフォニーニにストレート負けを喫していた。そのあとの全米オープンでもフォニーニはナダルをフルセットで破っていた。

 ナダルはこの18ヵ月間ほど苦しんできた低迷を終わらせたいと望んでおり、前週のモンテカルロのマスターズでは9度目の優勝を果たしたばかりだ。

 ナダルは現在世界5位。今年は試合の中での自信の持ち方が変わったのだと話している。

「これが去年に起きたことだったとしたら、それは劇的なものではなかっただろうね。でも、神経をやられていたと思う」とナダル。「僕はまだ自分が第2セットで3-0にできなかったということに怒っている。僕はああいう瞬間にはどんなことでも起きるとわかっているからね」。

 第2セットのナダルは2-0と先にリードしていた。フォニーニは右肩の不調を見せていて、ポイント間に2度トレーナーによるマッサージを要求していた。

 だが、そのあとにフォニーニがベストのテニスを見せ始め、地元の応援をバックにしていたナダルに対して逆襲に転じた。

 だが、ナダルはフォニーニのサービスゲームで0-40とリードしてブレークすれば勝利というところまでこぎつけたが、フォニーニがドロップショットと2本のフォアハンドのウィナーでサービスゲームをキープしてタイブレークに持ち込んだ。だが、タイブレークではナダルが一方的に試合を支配した。

 錦織は第1セットでは4本のセットポイントをしのいで、ドルゴポロフからセットを奪って先行した。

「第1セットは少し苦戦した。でも、第2セットではいいプレーができた」と錦織。「セットポイントをしのげたのが大きかった。あのあとはまるで別人のようにプレーできた」。

 ドルゴポロフの第2セットは精彩を欠いたものとなった。彼が32本のアンフォーストエラーをおかしたのに対して錦織は16本に抑えた。

 第6シードのペールはマレク・ジャジリ(チュニジア)に3-6 7-5 6-1の逆転勝ちでのベスト4進出だ。ペールは6本のサービスを決めた一方で、6度のダブルフォールトという内容の試合だった。(C)AP