鋭いカウンターでマロニーをリングに沈めた中谷。彼の圧巻のKO劇に驚きの声が広まった(C)Getty Images 日本の逸材がボクシングの聖地を熱狂させた。 現地5月20日、アメリカはネバダ州ラスベガスのMGMグランドアリーナでボク…

鋭いカウンターでマロニーをリングに沈めた中谷。彼の圧巻のKO劇に驚きの声が広まった(C)Getty Images

 日本の逸材がボクシングの聖地を熱狂させた。

 現地5月20日、アメリカはネバダ州ラスベガスのMGMグランドアリーナでボクシングのWBO世界スーパーフライ級王座決定戦が行なわれ、前WBO世界フライ級王者でWBO世界スーパーフライ級1位の中谷潤人(M・T)が、元WBA世界同級王者で、現WBO同級2位アンドリュー・モロニー(豪州)に12回2分42秒KO勝利。見事に2階級制覇を達成した。

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 数多の名勝負が繰り広げられてきた“聖地”で鮮烈なKO劇を演じた。中盤の6、7回に王座返り咲きを狙ったモロニーに打ち込まれ、やや押し込まれる場面はあった中谷だったが、2回に左ストレートでダウンを奪うなど序盤から積極果敢に攻めに出た姿勢が終盤に実った。

 11回にワンツーからの左ストレートをクリーンヒットさせ、2度目のダウンをもぎ取ると、衝撃の幕切れは最終12回だ。距離を詰めた中谷はスッと上体を下げて相手のパンチをかわしながら強烈なカウンターを炸裂。これがモロニーの額付近にクリーンヒット。さすがの豪戦士も衝撃に耐えきれずに両手を挙げて仰向けになってリングに倒れこみ、レフェリーが即座に試合を止めた。

 これで25戦25勝(19KO)とした中谷。次世代の怪物候補とも称される25歳が見せつけた「KOオブザイヤー」級の一撃は、世界でも驚きの声が広がっている。

 米スポーツ専門メディア『Bleacher Report』は中谷のKOシーンを共有したうえで「壊滅的なノックアウトだ」と絶賛。さらに米紙『Daily Telegraph』は「ナカタニは残酷なKOでモロニーとの壮絶なタイトルマッチを終わらせた」とやはり25歳の日本人に賞賛の言葉を贈った。

 劇的な白星を飾った中谷。本場の目の肥えたファンたちの眼前で見せつけたKOは、これ以上にない存在証明になったといえそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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