卓球の世界ナンバーワンを決める「世界卓球2023南アフリカ(個人戦)」<5月20~28日/ダーバン>がダーバン・インターナショナル・コンベンションセンターでいよいよ開幕する。南アフリカで世界卓球が開かれるのはこれが初。アフリカ大陸では193…

卓球の世界ナンバーワンを決める「世界卓球2023南アフリカ(個人戦)」<5月20~28日/ダーバン>がダーバン・インターナショナル・コンベンションセンターでいよいよ開幕する。

南アフリカで世界卓球が開かれるのはこれが初。アフリカ大陸では1939年エジプト・カイロで開催されて以来、実に84年ぶりとなる。

15日夕方に現地入りした日本代表選手団は順調に調整を続けており、18日には組み合わせ抽選会も行われ、男女シングルスおよびダブルス、混合ダブルスの全5種目でドローが決定した。

シングルスには男女各128人、ダブルス種目にはそれぞれ64組が出場し火花を散らす。

女子シングルスは世界卓球2017ドイツで女子日本48年ぶりのシングルスのメダル(銅)を獲得した平野美宇(木下グループ)以来のメダルがかかる。

前回、ヒューストン大会では王曼昱が金メダルに輝き新女王に君臨。孫穎莎が銀、陳夢と王芸迪が銅と中国がメダルを独占した。

巻き返しを誓う日本女子だが、心配なのは左臀部に痛みを抱える伊藤美誠(スターツ)のコンディションだ。ほぼ丸一日かかった飛行機移動でも「座席にクッションを入れたりして工夫した」とケアに努めるなど、難しい調整を続けている。

伊藤は「体調のこともあるけど、とにかく1回でも多く勝ちたい。そして一番は楽しい思い出にしたい」と努めて笑顔で話す。

早田ひな(日本生命)も万全とは言い難いが念入りに調整をして、ヒューストン大会4回戦敗退の雪辱に燃えている。伊藤との女子ダブルスと張本智和との混合ダブルスにも出場する早田には3種目メダル獲得の期待もかかる。

平野は引き続き状態が良く、現地入りしてからも表情は明るい。

今大会は女子シングルスのみに出場するとあって、準備にも試合にも集中できる環境だ。2017年ドイツ大会に続くメダル獲得の雰囲気は十分にある。

世界卓球は優勝すれば2000ポイント、準優勝は1400ポイントなど世界ランキングポイントを大量に稼ぐチャンスだ。その一方で日本勢にとってはパリ五輪代表選考ポイントも大きく、大会後の順位が大きく入れ替わる可能性もある。


(文=高樹ミナ)

パリ五輪代表選考ポイント(世界卓球での獲得ポイント)
1位:200ポイント
2位:160ポイント
3-4位:120ポイント
5-8位:80ポイント
ベスト16:40ポイント
ベスト32:20ポイント
中国トップ3選手に勝った場合 1勝につき15ポイント
(※シングルスは1回戦から7ゲームマッチ)

<出場選手>
■男子選手
張本智和(智和企画)
戸上隼輔(明治大学)
及川瑞基(木下グループ)
吉村真晴(TEAM MAHARU)
宇田幸矢(明治大学)

■女子選手
伊藤美誠(スターツ)
早田ひな(日本生命)
木原美悠(木下グループ)
平野美宇(木下グループ)
長﨑美柚(木下グループ)

出場種目:
男子シングルス(5名)張本智和、吉村真晴、戸上隼輔、及川瑞基、宇田幸矢
女子シングルス(5名)早田ひな、伊藤美誠、平野美宇、木原美悠、長﨑美柚
男子ダブルス(2組)張本智和/吉村真晴、戸上隼輔/宇田幸矢
女子ダブルス(2組)伊藤美誠/早田ひな、木原美悠/長﨑美柚
混合ダブルス(2組)張本智和/早田ひな、宇田幸矢/木原美悠