ロンドン、リオデジャネイロ、東京五輪と卓球女子団体で3大会連続メダルに輝いた卓球の石川佳純(全農)が、5月18日に都内で引退会見を行った。

会見では、石川佳純選手がこれまで23年間の競技人生を振り返り、ファンへの思いを語った。

■石川佳純 引退会見

5月1日付けで引退を発表してから1週間が経ちました。その間にたくさんの温かいメッセージを頂いて、改めてたくさんの方に支えてもらっていたんだなと実感しました。

引退を決意した理由は、自分自身やり切ったと思えたからです。今日はとても晴れやかな気持ちです。こうして笑顔で今日を迎えられることをとても嬉しく、そしてありがたく思っています。

私は7歳から卓球を始めました。23年間の現役生活では本当に素晴らしい経験をたくさんさせて頂きました。オリンピックでは、ロンドン、リオ、東京と3大会連続メダル。世界選手権(世界卓球)ではミックスダブルスで世界一。あの時、表彰台に立った景色はこれからも忘れられないなという思いです。

また、国内リーグでは2012年から日本リーグにレゾナックの一員として、参加させて頂きました。たくさんの選手と試合をすることで自分自身の対応力を身につけられたと感じています。

そして、2018年からは日本で初めてできたプロリーグTリーグに木下アビエルの一員として参加させて頂きました。今までになかった全国各地に行って、卓球ファンの皆さまの前で試合ができることは私自身とても嬉しかったです。

最後に、所属の全農として出場した全日本選手権大会。シングルスでは5回優勝することができました。どの優勝もとても思い出深いですが、やはり一番は5年ぶりに5回目の優勝となった2021年大会が自分の中ではすごく思い出に残っています。

諦めないことの大切さやチャレンジし続けることの大切さを、改めて卓球から学んだ経験でした。所属の全農様をはじめ、各スポンサー様の温かい応援のお陰で夢に向かって全力で走り抜けることができました。

そして最後になりましたが、長い間応援してくださったファンの皆様に感謝を伝えたいです。嬉しい時は一緒に喜んでくださって、苦しい時には寄り添ってくれる。そんな素晴らしいファンの方々に恵まれてやれたことは、すごく幸せなことだと思っています。

自分が何を返せたのかは分からないですが、自分が大切にしてきたことはコートに立った時はその日の全力のプレーを自分なりにやるということです。その姿を見て、少しでも元気や勇気が届けられていたらいいな、それができていたら嬉しいなと思います。