BC茨城から獲得したハンソン「米国でもスモールボールでやってきた」 日本ハムがBCリーグの茨城から獲得した新外国人、アレ…
BC茨城から獲得したハンソン「米国でもスモールボールでやってきた」
日本ハムがBCリーグの茨城から獲得した新外国人、アレン・ハンソン内野手は、8日の獲得発表からわずか5日後に1軍のグラウンドにいた。13日のロッテ戦(エスコン)に代打で出場し、1軍初打席は三振に倒れた。ユニホームが間に合わず、一時帰国中のジョン・ガント投手の背番号42をつけての出場だ。野手に怪我人が続出したための緊急補強。その立ち位置を見ると、日本球界が外国人選手に求めるものの“変化”が浮き彫りになる。
ハンソンは9日に入団発表を済ませて千葉・鎌ケ谷の2軍に合流、10日にはDeNAとのイースタン・リーグで実戦の打席に入った。「6番・遊撃」でスタメン出場し3打席目、投前へのセーフティバントを成功させ、実戦初安打を記録した。
このプレーは、ハンソン自身の判断だった。「足が速いので、米国でも“スモールベースボール”というプレースタイルでやってきた。ここでもそうすると思う。メジャーでもマイナーでも、アグレッシブなプレーでボールをインプレーにすることを考えてきた」。攻撃的な走塁を重視する新庄剛志監督の野球に、マッチする可能性を秘めている。
さらにハンソンは、メジャーでもバッテリー以外の7つのポジションを守ったことがあり「すべてのポジションで出られるように準備をするけれど、二塁、遊撃、中堅の順に得意かな」という。日本ハムは現在、清宮幸太郎内野手、加藤豪将内野手、石井一成内野手、五十幡亮汰外野手と複数のポジションで主軸候補が戦線離脱中。埋めなくてはならないポジションは、それぞれの復帰スピードで刻一刻と変わる。このタイミングで獲得する選手には、複数のポジションを守れるユーティリティ能力が不可欠だった。いずれにしろ、日本球界ではずっと主流だった「助っ人=スラッガー」という選手像から離れた選手だ。
外国人打者が、NPBで図抜けた打撃成績を残すことが減って久しい。昨季、パ・リーグの規定打席に達したのはブライアン・オグレディ外野手(西武)1人だけで、打率は21人中最下位の.213、本塁打も15本にとどまりOPS.696だった。パで30本以上の本塁打を放った外国人打者は2019年のアルフレド・デスパイネ外野手(ソフトバンク=36本)が最後。規定打席以上の3割打者となると、実に2014年のイ・デホ内野手(ソフトバンク=打率.300)までさかのぼる。
外国人のスラッガーが日本球界から消えた…求めるものも変化
この原因については、日本の投手のレベルが上がったという声、またメジャーとの年棒差が大きくなり、実力のある選手を来日させるのが難しくなっているという声がある。その結果、助っ人に「3割30本」を期待し、打線の中心に据えるというよりも、別の貢献を求めるケースが増えてきた。今季はオリックスが、メジャーでも屈指のユーティリティ選手だったマーウィン・ゴンザレス内野手を獲得。負傷などによる選手の移動に応じて、様々なポジションを守らせている。
ハンソンは今季、まずBCリーグの茨城に入団した。日本の、しかも独立リーグに行くのは大きな挑戦だった。かつてはパイレーツで有望株と評価され、メジャー4球団で計261試合出場。2018年にはジャイアンツで110試合に出場し、打率.252、8本塁打の成績を残している。
「キャリアをもう少し伸ばしたいと思って、エージェントと話をしていたら、日本でのチャンスがあった。来る前にはとてもポジティブな気持ちでいたよ。NPBに行くものだと思って」と大きな決断の理由を話すが、その夢がたった1か月で叶ったことには「神様に感謝しないといけないね」と笑う。
同僚やファンには「チャマキート」と呼んでほしいという。スペイン語で「ガキ」という意味だ。「(出身地の)ドミニカでの思い出を忘れたくないんだ。今はそのころに比べれば大金を稼いでいるけど、感謝の気持ちを持ち続けたい」。どこでも守れるという特性と、ニーズが呼んだ日本ハム入り。果たしてどんな活躍を見せてくれるだろうか。(羽鳥慶太 / Keita Hatori)