広すぎる駐車場、厳重な手荷物検査でまず驚き オリックスと巨人で、投手としてプレーし、昨季限りで現役を退いたた鈴木優さんは…

広すぎる駐車場、厳重な手荷物検査でまず驚き

 オリックスと巨人で、投手としてプレーし、昨季限りで現役を退いたた鈴木優さんは現在、米国に約2年の予定で留学中だ。現地で感じた“ベースボール事情”を、不定期でレポートしてくれることになった。今回は大谷翔平投手の所属するエンゼルスの本拠地、米カリフォルニア州の「エンゼル・スタジアム」を訪れて感じたことを伝えてくれた。

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 4月27日、大谷選手が登板するということで、アナハイムにあるエンゼル・スタジアムへメジャーリーグ初観戦に向かった。

 まずびっくりしたのが駐車場の大きさ。駐車場の入り口から中に入るまで5分は歩くのではないかという広さで、日本と違い電車が通っていないため大抵の人が車で来場する。そのため、広大な駐車場が準備されているのだ。

 そんなところに驚きながら歩いていると、入り口に大谷選手の大きな写真が飾られている。あらためて、アメリカの地でその球団を代表する選手であることにすごさを感じる。日本では外国から来た選手が、トップの写真を飾るということはなかなかないような気がする。それも大谷選手が世界で認められている証であると思った。

 入口では、日本よりも厳重な手荷物検査を経て入場する。

 ここで初めて知ったのだが、アメリカの球場ではよほど小さいか、ビニール製の透明なバッグしか持ち込むのが許されていない。私は幼児を連れていたため、そのためのバッグということで許されたが、基本的には持って入れないため気をつけてほしい。

 まずは入ってすぐにあるグッズショップへ向かった。そこにはさまざまな種類のグッズが売られているのだが、驚いたのはグッズのほとんどが大谷選手とマイク・トラウト外野手であるということだ。

 日本では主力選手のグッズが多少多く並ぶのが当然だが、その他の選手も多くの品が並ぶ。しかしここではこの2人がほとんどを占めていた。それほど2人の人気が高いんだなということを実感したのだった。

「球場メシ」は日本の方が先を行く? 名物はヘルメット入りナチョス

 またグッズ売り場を回っていて気がづいたのが、日本人の多さだ。普段球場に近いエリアで生活していても、日本人をあまり見かけることはない。しかしグッズ売り場では日本語ばかり聞こえてきたのに驚いた。

 グッズ売り場内では、現地の人より日本人の方が多いのではないかと思うほどであった。またグッズも日本語で”大谷翔平”と書いてあるものが多くあり、日本人を意識したグッズ戦略も取られているように感じる。

 グッズ売り場を出てグルメを見ていると、ホットドッグ、ナチョス、ポップコーン、サンドイッチなど決まった同じ品の店が多く並んでおり、日本のようにたくさんの種類の球場メシがあるわけではなかった。

 それに加えて値段は高めだ。現在のレートで考えると、小さめのパンにソーセージをはさんだだけ(ケチャップ、マスタードは自分でかける)で800円くらい。球場内で売っている缶のビールやお酒に関しては1400円くらいとだいぶ割高だ。

 グルメに関しては、日本のほうがその土地の特色を生かしたものなどが準備されており、楽しめる気がする。

 そんなラインナップの中でも名物だと思われる、エンゼルスのヘルメットに入った大量のナチョス。私も食べてみたのだが、大量のペパロニが味の決め手となっており、食感も楽しく、入れ物のヘルメットも持ち帰ってお土産になるのでオススメできる。ぜひ試しに買ってみてほしい。

相手チームへのブーイングも…ファンも試合に参加する雰囲気

 席に着くと、エンゼルスタジアムの象徴でもある左中間の巨大な岩と滝が、日本にないつくりでワクワクさせてくれる。

 ブルペンはホーム、ビジターともにレフトスタンドの下にあり、下の階にビジター、上の階にエンゼルスと両チームが話せるくらいの距離に置かれている。これも日本では見ない造りで面白いと思った。

 またグッズ売り場で感じた通り、球場で見るお客さんが来ているユニホームはほとんど大谷選手とトラウト選手。同じ日本人としてとても誇らしい気持ちになる。

 試合が始まると日本とは比べられないほどの音量で音楽やアナウンスがあり、ファンもしだいに盛り上がっていく。試合中に球場全体でウェーブが行われたり、牽制や相手チームのホームランにブーイングしたりと、観客全員が試合に参加している雰囲気が伝わってくる。日本の応援歌を歌う文化とは、また違う楽しみ方をしているように感じた。

 またファンサービスも、練習中や試合中に選手が子どもたちにサインをするなど日本よりも徹底されている気がした。ファウルボールを捕っても、近くの子どもにあげるシーンが目立ち、子どもたちがすごく楽しそうにしているのを見て、雰囲気の良さをより味わうことができた。

 この試合で、大谷選手は6回5失点で4勝目を手にし、打者としても3安打猛打賞と大活躍。最後の打席は、もう少しでホームランという打球を放ったのだが、それが入っていればサイクルヒット達成だった。二刀流としてチームを引っ張っていた。

 次回は、日本とアメリカの試合の中身の違いなどについて書いていきたいと思う。(「パ・リーグ インサイト」鈴木優)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)