5月11日、FIFA U-20ワールドカップアルゼンチン2023に挑むU―20日本代表メンバーが開催地アルゼンチンに向…

 5月11日、FIFA U-20ワールドカップアルゼンチン2023に挑むU―20日本代表メンバーが開催地アルゼンチンに向けて日本を飛び立った。欧州経由での長い時間を過ごす選手の中に、川崎フロンターレからも2人が選ばれている。MF永長鷹虎とDF高井幸大だ。

 その高井について、「守備の選手ですけど、多分、点を取りたいと思っている」と5月9日の練習終了後の取材対応で鬼木達監督は語っていたが、指揮官がそう話す直前のタイミングで高井本人が「1点取れれば」とゴールへの意欲を隠していなかった。

 さらに、「試合に出れている自信が今はすごく自分のいいプレーにつながっている」と、世界大会に向けて自信をのぞかせてもいた。

 そんな成長著しい高井について、鬼木監督は最初に見たときと印象はそう変わっていないという。「バタバタした感じ」は少しあったものの、「見た瞬間に面白いって思った」という。特に、まだ高校生にして川崎のトップチームの選手に「ぶっちぎられるケースがあまりなかった」ことが印象に残っている。

 もちろん、攻撃面では当時からその良さを披露しており、「もうできるだけ早く一緒にやらせようと(チームに)言いました」と、入団の経緯を明かした。実際、高井は高校2年生にしてトップチームとプロ契約を結んでおり、その後、ACLでプロデビューを果たしている。2022年の4月のことだ。

■「見てるのはミスの回数とかではない」

 今年4月5日のルヴァンカップ浦和レッズ戦で先発し、国内のプロ公式戦初出場を飾る。国内の、と付けたのは、先述したようにすでにACLで試合出場を果たしているから。アジアデビューのほうが早かったという事実も、そのスケールの大きさを表している。

 そして同15日には名古屋グランパスとのJ1リーグ戦でも先発出場。以降、リーグ戦では5試合連続でフル出場している。その直近のゲームである5月8日のサガン鳥栖戦では、前半途中に最終ラインから鋭い縦パスを脇坂泰斗に供給したが、「あのボールを出すちょっと手前も、一瞬、相手の逆を取って、きゅっと前を向いているんです」と説明。

 そして、「ギリギリまで相手の逆を取って、だからあそこに落ち着いて出せる。あれも結局、あのボールを蹴れないと、あの選択はない」と話す。それでも、「まだもうちょっと(回数として多く)蹴りたいですけどね」と付け加えるのは、期待値が高いからだ。

 鬼木達監督は、「見てるのはミスの回数とかではない」と指導者としての視点を説明し、「何回チャレンジして、何回成功したか」の重要性を説く。その理由は、観客席で「見ている人もそういう、成功するところを見たいんだろうから、チャレンジしてるところを見たい」と考えるから。

 5月12日、鬼木監督はチームを率いて30周年スペシャルマッチとしての多摩川クラシコを国立競技場で戦い、一方で、高井は大舞台のためにアルゼンチン入りする。2つの戦いで、川崎フロンターレのエンブレムがきっと輝く。

いま一番読まれている記事を読む