卓球のパリ五輪日本代表選考会・全農CUP平塚大会が、5月6~7日に平塚総合体育館で行われた。

女子シングルス決勝戦で、早田ひな(日本生命)は張本美和(木下グループ)にゲームカウント4-2で勝利し、優勝を果たした。

今大会の結果を踏まえ、早田は2024年パリ五輪日本代表選考ポイントで1位(332.5ポイント)を独走している。


【早田ひな 試合後インタビュー】

ーー優勝という結果について

昨日の1回戦のことを考えると優勝できるとは思っていなくて、2回戦も試合としてすごく危なかったですし、体調面でも自分が今までに経験したことのないことが起こってしまったので焦りが出てしまったんですが、そこで試合にしっかりと集中することができて今日の準決勝、決勝と良い試合ができました。これは自信を持っていいと思います。

ーー苦しい試合が多い中で勝ち切れた要因は?

ドローが自分で予想していなかったドローになって、2回戦(早田ひな 4-3 横井咲桜)でまさか横井選手と当たるとは思っていなかったですし、準々決勝で長﨑選手か伊藤選手と当たることも(早田ひな 4-2 長﨑美柚)想定外だったので、その現実を受け入れることに時間がかかってしまったんですが、決まったことはしょうがないと受け入れたことによって対戦相手にフォーカスして対策をすることができました。

いつもは選考会であたる選手は大体分かるんですが、今回は前日に決まる感じでした。中々経験しないことですが、その中で乗り越えることができました。

そして全員が私を倒しに向かってくる中で、それを跳ねのけることができたことはすごく嬉しいです。

ーー残り8ヶ月の選考レースをどう走り抜けたい?

選考会が海外遠征のある中で入ってくるので、「思ったよりキツイな」という気持ちがあります。

8ヶ月で優勝できるものは優勝して、最後パリ五輪に繋げられるくらいポイントを離すことができれば、選考会に出ずに『強化期間』を設けることができるので、それまではポイントを取り続けたいと思います。

今大会のようにポイントが2倍になると一気に順位が動いてしまうので、私自身も気を引き締めていかなければいけないんですが、この中でどうやって強化していくかがすごく考えどころです。パリ五輪に出ることが自分自身の目標ではないので強化していかなければいけないんですが、中々現状の伸び幅が狭いことが苦しい部分でもあります。

そこを考えながら練習をして、でも休養も取り入れないといけないので、もっと効率良くするために内容を考えていきたいなと思います。

ーー卓球人生で見据える目標は?

オリンピックや世界選手権で金メダルを獲ることはもちろん目標ではあるんですが、それは全て通過点として考えています。

私の尊敬している選手がテニスのフェデラー選手で、自分の中の完璧を求めてそれができた時に引退したいと思っています。その完璧を目指すために選考会やパリ五輪があると思っているので、そこまで走り続けられたらいいなと思います。