5月13日18時に放送されるテレビアニメ『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)で、元川崎フロンターレMFで、現在…
5月13日18時に放送されるテレビアニメ『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)で、元川崎フロンターレMFで、現在は川崎のFROを務める中村憲剛氏が声優で出演する。なんと今回、MF大島僚太役で国民的アニメ番組に出演するのだ。
同アニメの1083回目は、題して「Jリーグ決戦の舞台裏」。その舞台は多摩川クラシコだ。この放送前日である5月12日に行われる国立での多摩川クラシコは、「Jリーグ30周年記念スペシャルマッチ」と銘打たれたものとなる。
「30年続くって簡単じゃないと思うんですよね」と話すフロンターレのバンディエラは、1993年5月15日に華々しく行われたヴェルディ川崎と横浜マリノス(チーム名はどちらも当時、会場は国立競技場)の一戦を心に浮かべながら、「僕も中学1年生のときの国立競技場は今でも覚えているし。TVで見たことで、Jリーガーを目指そうと思ったんですよ」と目を細めた。さらに、「ラモスさんやカズさんを見て、サッカーをやりたいって思わせてくれた」とも語った。
そして、「それってすごく大事なこと」と話し、「(Jリーグを)目指した人間(中村氏)が、1993年の10年後にJリーグに入って、そんな僕の姿を見てまた少年少女がプロを目指して、思いを寄せて毎日頑張る。そのサイクルは、30年あると回ってくる。そして海外にも行って、その行った選手が戻ってきて。W杯も(日本代表が)7大会連続で(出て)。Jリーグが発展して、盤石なものになっていかないと、日本代表の強化にもつながっていかないので。日本サッカーのレベルアップにJリーグはすごく貢献している」と、2003年に川崎でプロ入りした自身の人生と重ねながら、日本サッカー界にける意義を説明した。
■Jリーグがもたらす生活の豊かさ
Jリーグの意義は、サッカー界だけにとどまらない。地域活性化という面でも、日本列島の各地で大きく寄与している。「最初は10クラブだったところから今は60クラブにまで増えて、日本をカバーできるようになって、その街の“拠り所”みたいなものになってきていると思うんです」と話すように、今では大都市だけに限らず、中小都市にもJクラブが誕生。地域のシンボルとしての役割も、それぞれのチームが果たしている。
そして、「週末にその地域のクラブの試合があって、そこにみんなが集まって、その勝敗によって次の週の働く人の気持ちや子どもたちの気持ちが一喜一憂したりと変わる。そういうのって人生にとって大事だと思うんです。だって、スポーツってそういう力があると思う」と、個人個人の生活の中でサッカーがもたらす精神的な豊かさについても語った。
だからこそ、「続けないといろんなものが生まれて来ないので。ここから先、もっともっとより多くの人に見てもらえるように、その一つとしてこのコナンさんとコラボレーションして、より多くの人に、サッカーをふだん見ない人にもこういうのがあるんだって思ってもらえる大事だと思う」としたうえで、「30周年続けて良かったね、だけじゃなくて、30周年続けたからこそここからどうやって発展させていくかを、みんなで話したり考えていければいい」とさらなる発展を期待するのだ。
■メーカブーにも表れる地域とJリーグの関係性
Jリーグと地域の関係は、たとえば、川崎フロンターレと陸前高田市が代表例として挙げられる。2011年に発生した東日本大震災後、フロンターレは「Mind-1ニッポン」を合言葉に、川崎から遠く離れた被災地への復興支援活動をチームとして継続的に行ってきた。
そして、陸前高田市とは15年に「高田フロンターレスマイルシップ」という友好協定を結び、翌16年に高田スマイルフェスを開催。そうした縁の中で、昨年4月に川崎のマスコットであるカブレラと、同市のキャラクターであるたかたのゆめちゃんが結婚。Jクラブと自治体が“血縁関係”で結ばれたのだ。
今年4月23日には、その2人の間に愛の結晶として「メーカブー」が生誕。等々力競技場で多くの人が見守る中での誕生の儀式は大きな話題となった。
自身もそうした活動に従事し、さらに、その関係するイベントで声優も務めた中村氏は、「陸前高田のフロンターレの関係性から生まれているので、一つの形になったことは僕自身としては喜ばしいことだと思います」と笑顔を見せたうえで、「2011年に震災があってからのつながりですけど、それもまた発展ですよね。続けたからこその発展。どういう風になっていくのか楽しみです」と、Jクラブと行政がどう関わっていくのかについて期待感を示した。
■大島僚太の“バラバラ”についても質問
長々と聞いた中村氏に、最後に聞きたかったのは声優を務めた大島僚太のある“事件”についてのことだ。4月29日のアビスパ福岡戦で3-1の勝利を収めた川崎は、雨が降る中で勝利の儀式であるバラバラをサポーターと共に響かせた。
その際、控えめな姿で知られる大島がジャンプをして勝利を喜んだのだ。クラブも公式ツイッターで大きく取り上げたように、サポーターとしては笑顔に包まれるニュースとして拡散されていた。
それについて中村氏に聞くと、「次の日に雨が降るって言おうと思ったんですけど、もう雨だったんですよ(笑)」と笑わせたうえで、「心境の変化があるんじゃないですか、彼も。そういう意味では乗ってきているんだと思います」と、後輩に対して愛のある表情を見せた。
開幕から30周年。その節目を生きる中村氏は、Jリーグに対して、川崎に対して、そして後輩に対して、愛のある言葉を発したのだった。
Jリーグは30周年を記念したスペシャルマッチとして、12日に「FC東京―川崎フロンターレ」(国立/19時30分キックオフ)、14日に「鹿島アントラーズー名古屋グランパス」(国立/13時30分キックオフ)を予定。豪華ゲストが来場するなど、節目を祝福するとともに、より多くの人にサッカーを楽しんでもらう仕掛けを用意している。
その両マッチに挟まれる形で13日に放送されるJリーグとコラボの『名探偵コナン』。放送時間は18時からで、両チームのサポーターはもちろん、サッカーファン必見の回となる。
【多摩川クラシコ】
多摩川を挟んで対峙するFC東京と川崎フロンターレのダービーマッチ。1999年に行われた4月4日のJ2リーグ戦を1回目とし、リーグ戦では今回が41回目。昨シーズンは2度とも川崎フロンターレが勝利している。
戦績は川崎が21勝9分10敗で大きく勝ち越している。