■いまもっとも勢いのある清水が徳島に先制を許す 5月3日に行なわれたJ2第13節は、3連戦の2試合目だった。前節から中…

■いまもっとも勢いのある清水が徳島に先制を許す

 5月3日に行なわれたJ2第13節は、3連戦の2試合目だった。前節から中2日または中3日のスケジュールを考慮して、スタメンを入れ替えるチームもあった。

 秋葉忠宏監督就任とともに調子をあげ、いまもっとも勢いのある清水エスパルスは、前節からスタメンを7人入れ替えて徳島ヴォルティス戦に臨んだ。2試合連続得点中のMF乾貴士やFWの軸のチアゴ・サンタナらがベンチスタートとなり、MFカルリーニョス・ジュニオはメンバー外となった。

 代わって先発に名を連ねるのは、U―24韓国代表FWオ・セフン、日本代表経験を持つFW北川航也らだ。サイドハーフのMF神谷優太ディサロ・燦・シルヴァーノを含めた前線の4人は、秋葉監督就任後のリーグ戦で得点を決めている。ターンオーバーをしいても、攻撃のクオリティが落ちることはない。

 ところが、前半はなかなかペースが上がらない。0対0のまま推移した40分には、直接FKから先制点を奪われてしまう。徳島FW柿谷曜一朗のキックは素晴らしく、得点を決めたDF安部崇士も抜け目なかったが、清水からすると与えてはいけない失点である。

 前半の清水はシュートを1本も打てず、0対1で折り返した。

■敗戦が迫るなかで執念の同点弾

 後半開始とともに、秋葉監督は3枚替えをする。4月のルヴァンカップで長期の戦線離脱から復帰し、この日がJ2リーグ戦初先発となったボランチのヘナト・アウグスト、それに2トップのオ・セフンと北川をベンチに下げ、MF宮本航汰、乾、チアゴ・サンタナがピッチに立つ。

 後半開始時点での3枚替えは、秋葉監督からの強烈なメッセージだった。果たして、清水は攻撃のギアを一気にあげていく。

 4-2-3-1の1トップにチアゴ・サンタナが入ることで、前線にポイントを作れるようになる。縦へ差し込むパスがクロスやシュートにつながり、攻撃の厚みが増していく。両サイドバックも敵陣深くまで侵入する。

 徳島陣内での攻防が続くなかで、秋葉監督は積極的に交代カードを切る。63分、ディサロに代えてMF中山克広が送り込まれる。68分には右SB岸本武流を下げ、MF西澤健太が起用される。重心をはっきりと前に置き、徳島のゴールをこじ開けようとする。

 後半は何度も相手ゴールに迫り、決定機も作り出した。徳島に1本のシュートも許さない。ゴールだけが、足りない。

 しかし、アディショナルタイムに突入した90+3分だった。左CKを獲得すると、神谷がニアサイドへライナー性のボールを供給する。GKの前からニアサイドへ走り込んだDF井林章が、フリーでフリックする。ファーサイドへ流れてきたボールは、マーカーの死角をとったDF鈴木義宜が頭でプッシュした。キャプテンの執念の一撃が、チームを敗戦から救った。

 土壇場でドローに持ち込んだ試合後、フラッシュインタビューに臨む秋葉監督は険しい表情を浮かべていた。

「後半は素晴らしかったですが、あれを45分ではなく90分やらないと、勝点3なんて入ってこないですから。もう一度全員で気を引き締めて。また中3日でホームに帰れますから、後半に見せたのが本来の姿ですから、あれを見せて必ずホームで勝点3を取りたいと思います」

 ホームのIAIスタジアム日本平へ帰る次節は、いわきFCを迎える。J3から昇格してきた対戦相手は3連敗中で、順位を20位まで下げている。

 清水にとっては力の差を見せつけなければならない一戦だ。チームとしての胆力が求められる。

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