浅倉はケージを上手く使って戦っていたという(C)RIZIN FF 4月29日に東京・代々木第一体育館で行われた「RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI」。ケージでの試合となった今大会を観戦した元総合格闘家の大山峻護さん…

浅倉はケージを上手く使って戦っていたという(C)RIZIN FF

 4月29日に東京・代々木第一体育館で行われた「RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI」。ケージでの試合となった今大会を観戦した元総合格闘家の大山峻護さんは、リングとは違うケージならではの戦い方に注目した。

「リングだとブレイクになる場面も、ケージだと詰めて際で戦えるので、攻防が増えますよね。だからケージをうまく利用できる選手、引き出しがある選手が強いです。実力的に大差はなくても、ケージでの経験値や上手さが勝敗の鍵になると思います。特に海外ではケージが主流なので、海外を経験している選手を相手にどう対応するのかが見どころですね」

【関連記事】塩試合?朝倉未来VS牛久絢太郎の一戦を元PRIDE戦士はどう見たのか

 大山さんが注目したのは、浅倉カンナとV.V Meiの女子グラップラー対決。V.V Meiは「ONE Championship」など海外を主戦場とするベテランで、約4年振りの日本での試合。一方の浅倉は20歳にしてスーパーアトム級GPの頂点に立ったが、近年は強敵相手に結果を残せずに、格闘技を辞めようと考えたことも。

「カンナ選手の強み、フィジカルの強さが出た試合でした。相手選手を投げるのはとても体力を消耗するけど、カンナ選手はそれをしっかりとやり切るスタミナとフィジカル、そしてやり切るメンタルがありました。カンナ選手はケージが合っているんだと思います。詰め方など、上手くケージを使えていました。負けた悔しさやトラウマがある中で、それを乗り越えて見せてくれた素晴らしい試合です。辞めるなんてもったいない!一方のV.VMei選手は経験値、引き出しがいっぱいある選手で、日本での凱旋試合に向けて、心も身体もしっかり仕上げてきていたように感じました。40歳という年齢ながら、まだまだ戦う表情やメンタル、フィジカルの強さがありましたね。ケージでの経験値が高いV.V Mei選手にケージで勝てたということはカンナ選手の自信につながると思います」

 さらに大山さんは、ジェロム・レ・バンナ、ミルコ・クロコップとの対戦経験もあるロッキー・マルティネスと、スダリオ剛のヘビー級対決にも着目。

「スダリオ選手はケージにもアジャストしてきましたね。後ろ回し蹴りを出したり、タックルでテイクダウンしたり、金網を使ったり、3ラウンド全て異なる戦い方ができたというところもすごいです。勝機を待てる選手と、戦い方を変えられる選手は強いです。スダリオ選手はこの若さでそれができているので、すごいと思います。さらにスダリオ選手は打撃の上下の組み立てとか、打撃が上手ですね。力士出身の選手が得意な前後の突っ込んだ動きだけでなく、サイドステップが上手ですし、距離をとってアウトボクシングでカウンターも狙えます。マウントポジションから最後は立ち上がって踏みつけを選択したのも良かったですね。相手に与える印象が違います。スダリオ選手は過ちを乗り越えて、格闘家としてすごく成長したんだと思います。日本のヘビー級を担う選手になって欲しいですね」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】元PRIDE戦士が平本蓮に愛ある喝!「スーパースターになるにはあと一歩の勇気が必要」

【関連記事】【RIZIN】「男はやる時にやればいい」朝倉未来が1年4か月ぶりのMMA勝利!3-0判定で牛久絢太郎に完勝

【関連記事】【RIZIN】浅倉カンナが覚悟の復帰戦で3-0判定勝ち!「ホッとして一旦休憩したい」と気持ちのリセットを強調