ブルワーズ・イエリッチ「早い段階で打診されたが、参加資格を満たしていなかった」■ブルワーズ 7ー5 エンゼルス(日本時間…
ブルワーズ・イエリッチ「早い段階で打診されたが、参加資格を満たしていなかった」
■ブルワーズ 7ー5 エンゼルス(日本時間30日・ミルウォーキー)
もし僕も侍ジャパンでプレーできていたら……。ブルワーズの日系3世クリスチャン・イエリッチ外野手は、少し寂しそうだった。29日(日本時間30日)の本拠地・エンゼルス戦前。侍ジャパンからワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場へ向けて接触があったことを認め、「早い段階で打診されたが、参加資格を満たしていなかったと思う。確か両親か祖父母でなければいけなかったかと。もし参加できていたら、クールな体験になっていたと思うし、名誉なことだったと思う」と肩を落とした。
母方の祖父が日本人というイエリッチは2018年から2年連続で首位打者に輝き、2018年にはMVPを受賞。通算1375安打、177本塁打を誇る球界を代表する外野手だ。2017年の第4回大会では米国代表の世界一に貢献したが、日の丸への思いも熱かった。
「日本のベースボールは素晴らしい。2017年のWBCでセンガを対戦したことを覚えているが、私を含めて、多くの選手が彼のことを素晴らしい投手だと感じていた。そして、オオタニ、ダルビッシュ、数年前にイチローとも一緒にプレーしている」
「才能がある日本人選手は多い。つい最近対戦したレッドソックスでプレーしているヨシダは、1イニングで2発も打った。WBCで優勝した素晴らしいチームだ。でも、僕の場合はうまくいかなかったね」
WBCが行われていた3月はブルワーズのキャンプ地・フェニックスで過ごした。大会の模様はテレビなどで連日チェックしていたという。
「素晴らしかった。そして(見ていて)楽しかった。特に決勝戦はいい試合だった。みんなが望んでいたオオタニ対トラウトの対決。大会前にシナリオを描くとしたら、そう描いていただろうね」
大会規定は直前までハッキリせず「参加することができたら素晴らしいことだ」
初の日系人代表選手となったラーズ・ヌートバー外野手には、少し羨ましさも感じていたようだ。ブルワーズはヌートバーのカージナルスと同じナ・リーグ中地区に所属。ライバル球団の選手が日本から熱烈に歓迎され、大会後も“フィーバー”に。ヌートバーが出演した日本のテレビCMはSNSでチェック済みだという。
「ヌートバーは素晴らしい時間を過ごしたようだね。素晴らしい選手で、チームに大きく貢献した。(WBCでのプレーを)見ていて楽しかったし、慣れない環境に足を踏み入れてプレーすることは、彼にとっては信じられないような体験だったと思う。あのチームでプレーして、しかも優勝したので本人も楽しかったと感じているだろうね」
大会規定は親のどちらかが当該国の国籍を有する、本人の親のどちらかが当該国で出生した、などと複雑な部分が多く、今大会も直前までハッキリしない部分が多かった。仮に2026年に開催される予定の次回大会で出場資格が緩和されれば……。イエリッチは「参加することができたら素晴らしいことだ。ただ、次回開催時には35歳か36歳になっていると思うから、年をとりすぎているかもしれない。成り行きに任せることにするよ」と笑い飛ばし、こう言った。
「オオタニはニュー・イチローのようだね。イチローはレジェンドだし、オオタニもレジェンドになりつつある。野球界にとって素晴らしい大会だったし、次回も楽しみにしているよ」
出場資格はもちろん、開幕前の3月という開催時期などクリアすべき課題を今回も残した。メジャーを代表する日系人外野手は球界の発展を願っていた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)