【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・4/23 マイラーズC(GII・…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆先週の血統ピックアップ
・4/23 マイラーズC(GII・京都・芝1600m)
後方に控えたシュネルマイスターが直線で外から鮮やかに差し切りました。3歳秋の毎日王冠以来、約1年半ぶりの勝利です。
父キングマンは欧州年度代表馬に選出された名マイラー。ゴール前で繰り出す鋭い決め手が持ち味でした。種牡馬としても非凡で、パーシャンキング(ムーランドロンシャン賞、仏2000ギニー、イスパーン賞)、パレスピアー(ジャックルマロワ賞2回などマイルG1を5勝)といった名マイラーを出して成功しています。今年の英3歳牝馬戦線にもコミッショニングという大物(フィリーズマイルを含めて3戦全勝)がいたのですが、残念ながら故障により引退してしまいました。
サドラーズウェルズもデインヒルも持たず、比較的軽めの血で構成されているため、日本に輸入された産駒も好成績を挙げており、本馬のほかにエリザベスタワー(チューリップ賞)、ダノンジャスティス(デイリー杯2歳S-4着)、イングランドアイズ(フローラS-4着)などが出ています。本馬はドイツオークス馬セリエンホルデを母に持ち、サリオスやサラキアが出たドイツの名牝系に属しています。いずれ種牡馬となった際も魅力十分です。
◆今週の血統Tips
20年11月に京都競馬場がリニューアル工事に入るまで、ディープインパクト産駒は京都芝3000m以上のGIレース(菊花賞と天皇賞・春)を5連勝していました。
18年菊花賞…………フィエールマン
19年天皇賞・春……フィエールマン
19年菊花賞…………ワールドプレミア
20年天皇賞・春……フィエールマン
20年菊花賞…………コントレイル
京都芝はディープインパクト産駒が最も得意とするコース。勝率、連対率、複勝率とも、全10場のなかでトップの数値を記録しています。京都競馬場の長距離戦は、スタミナに加えてラストの決め手も問われるので、瞬発力に強みのあるディープインパクト産駒にとって向いた舞台といえるでしょう。
ちなみに、ディープインパクトのミオスタチン遺伝子は、TT型と推定されています(産駒にCC型がいないため)。同遺伝子はサラブレッドの距離適性に関わっており、CC型(短距離)、CT型(中距離型)、TT型(長距離型)の三種類に分類されます。ディープインパクト産駒は気のいいタイプが多いので、どの距離でもまんべんなく走っているのですが、自身の本質的な資質は長距離型というわけです。今回の天皇賞・春は、ディフェンディングチャンピオンのタイトルホルダーをめぐる争いとなりそうですが、メンバー中最多の5頭が登録しているディープインパクト産駒がどこまでやれるかにも注目です。