女子ゴルフの国内第7戦・KKT杯バンテリンレディスオープン(熊本県・熊本空港カントリークラブ / 6523ヤード、パー72)が14日、開幕する。プレーオフ6ホールの死闘を制して黄金世代の植竹希望が涙の初優勝を飾った昨季、その記憶も覚めやらぬ…

女子ゴルフの国内第7戦・KKT杯バンテリンレディスオープン(熊本県・熊本空港カントリークラブ / 6523ヤード、パー72)が14日、開幕する。プレーオフ6ホールの死闘を制して黄金世代の植竹希望が涙の初優勝を飾った昨季、その記憶も覚めやらぬまま早くも迎えた今大会。果たして今年はどんなドラマが待っているのか。

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■昨季、優勝だけがなかった吉田

昨季、植竹の初優勝の影で、プレーオフ6ホール目で涙をのんだのが吉田優利。吉田にとって昨季は飛躍の一年だった。トップ10入りが19回、2位5回、メルセデス・ランキングは6位でフィニッシュした。スタッツを見ても、バーディ数、リカバリー率、サンドセーブ率、バウンスバック率がすべて1位。しかし、優勝だけがなかった。

今季ここまで明治安田生命レディスの棄権を除けば、すべて予選を通過し、コンスタントに上位争いを続けている。ショットとパットがかみ合いバーディが決まり始めれば、すぐにでもビッグスコアにつながる雰囲気がある。今大会、吉田が昨季の雪辱を果たすのか、注目される。

前週、今季初勝利を挙げた山下美夢有の2週連続Vにも期待がかかる。優勝したとはいえ、昨季の絶好調時と比べると、まだまだ見劣りする。それでも勝ってしまうのが女王たる所以だろう。成績は右肩上がりで来ており、連勝は十分に考えられる。

また、地元熊本出身、大里桃子、上田桃子のダブル桃子も見逃せない。大里は開幕から予選落ちが続いたものの、ここ2戦は持ち直し、前週は25位タイと復調してきている。上田は今季常に上位争いに加わっており、二人とも地元で優勝したい気持ちは強いはずだ。

このほか、前々週のヤマハレディースで3日目に単独首位とし、最終日最終組で出たものの、惜しくも初優勝を逃した鶴岡果恋もエントリーしている。

今季初優勝を飾った山下美夢有(C) Getty Images

■有力選手のペアリング

なお、有力選手の主なペアリングは以下の通り。

1番スタート / 10:15 / 鶴岡果恋、ささきしょうこ、申ジエ(韓国) 1番スタート / 10:35 / 大里桃子、堀琴音、菅沼菜々 1番スタート / 10:45 / 竹田麗央、岩井千怜、稲見萌寧 1番スタート / 10:55 / 吉田優利、小祝さくら、川﨑春花 1番スタート / 11:05 / 植竹希望、山下美夢有、上田桃子

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文●河野道久