判定勝ちでデビュー戦を飾った那須川。展開は白鳥の予想通りだったようだ。(C)CoCoKARAnext  キックボクシングからボクシングに転向した元RISE世界フェザー級王者の那須川天心(帝拳)が、プロデビュー戦となった…

 

判定勝ちでデビュー戦を飾った那須川。展開は白鳥の予想通りだったようだ。(C)CoCoKARAnext

 

 キックボクシングからボクシングに転向した元RISE世界フェザー級王者の那須川天心(帝拳)が、プロデビュー戦となったスーパーバンタム級6回戦で、日本バンタム級2位・与那覇勇気(真正)に3-0判定勝ちを収めた。KOこそできなかったものの、危なげなく試合を運んでデビュー戦を飾った天心の勝利を、キックボクシングでの”兄弟子”はどう見たのか。会場で歓喜の瞬間を見届けた白鳥大珠を直撃し、話を聞いた。

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 天心の完勝だったと思います。僕も事前の予想では無難に判定で勝つと思っていました。やっぱりボクシングのペース配分は、今までのキックと変わってくるんで、いきなり1ラウンドから飛ばしたりはないだろうなと。そういう予想をしながら見ていたんですが、天心はだいぶボクシングの動きにアジャストしてましたね。それが一番感じたことです。距離感だったり、足の使い方だったりとか、パンチの打ち方もそうですし、天心はもともとジャブがすごいうまいんですけど、それもよくなっていたなと感じました。

 今までキックでは、ダッキングだったり、ウィービングだったりみたいな頭を下げたりする動きはそんなにないんですけど、今回は結構相手が前に出てきたので、それにも上手く対応できていた。1発も有効打は貰ってないと思います。天心は元々めちゃめちゃ反応がいいんで、もらうことはないだろうなと思っていたとおりでした。

 天心は僕らキック界のスーパースターで、その選手がボクシングでも通用するところを見せてくれた。ボクシングは本当に奥深いし凄いですけど、キックボクシングもやっぱり舐められたくないっていうのもありましたし、天心がこうやって結果を出してくれたことはすごい良かったなと思います。

 試合中にパフォーマンスを見せる部分があったりとか、ただ試合をしてるだけじゃなくて、お客さんを沸かすためのパフォーマンスも見せたのがよかったですね。もしかすると、そういうのはボクシングファンから反感を買うかもしれないですけど、プロとして魅せることをしっかりやっていたんで、余裕もありつつ、ボクシングの技術も披露して勝ったのは、すごい良かったと思います。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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