■秋葉カラーがシステムに見えた 4月3日に監督交代を発表した清水エスパルスが、6日にルヴァンカップに臨んだ。ゼ・リカルド…

■秋葉カラーがシステムに見えた

 4月3日に監督交代を発表した清水エスパルスが、6日にルヴァンカップに臨んだ。ゼ・リカルド監督が去って秋葉忠宏コーチが監督に昇格し、新体制でJ1の湘南ベルマーレと対峙した。

 清水は3月26日のルヴァンカップから4月22日のJ2第11節まで、9連戦を消化しなければならない。ルヴァンカップの3日後にJ2第8節が控えていることもあり、秋葉新監督は直近のリーグ戦からターンオーバーをした。GK権田修一やFWチアゴ・サンタナらの主力をメンバー外とし、J2リーグで出場機会の少ない選手、出場機会のない選手をスタメンと控えに多く並べた。

 湘南も同じように、リーグ戦で出場機会の少ない選手を積極的に起用している。とはいえ、チームとしての「積み上げ」には明らかな違いがある。

 山口智監督が2021年9月から指揮する湘南には、長く構築してきたスタイルがある。清水は秋葉新監督就任から4日目で、この試合に臨んでいる。さらに言えば、湘南はJ1で2勝2分2敗と悪くないスタートを切ったが、清水はリーグ戦でドロ沼の7戦勝ちなし(6分1敗)だ。ルヴァンカップでは1勝1分と勝点を得ているが、チーム状態は対照的と見ていい。

 そのなかでも、「秋葉カラー」が早速見えた。前監督が採用した4バックではなく、3バックで臨んだのである。

 20年から22年まで采配を振るった水戸ホーリーホックで、秋葉監督はシステムにこだわらないサッカーで選手の個性を引き出した。16年のリオ五輪でコーチを務め、その後も育成年代の代表チームに関わってきたこの指揮官は、世界のスタンダードも意識している。試合後の会見でシステムについて聞かれると、水戸でおなじみになった熱っぽい語り口で説明した。

「選手の特性を見たなかで、特徴を出すことをやっていこうと、僕は思っていますから。4バックしかできない、3バックしかできないとかいう時代ではないですし、可変も含めてやるのが普通な時代ですから。

 3でも4でもできなかったら代表に呼ばれなくなってしまいますから、どんなフットボールにも対応するのが現代サッカーのインテリジェンスのあるフットボーラーだと思っていますので、そのなかでどういうチョイスをするかと言ったら、自分たちの選手が力を発揮できる、そのなかで相手との関係性を見て、今日は3バックでスタートすることを決めました」

■湘南戦の後半をスタンダードに

 試合は0対3で敗れた。秋葉監督は「二面性を見せてしまった」と切り出し、シュート数1対9で0対2で終わった前半を反省し、湘南を上回る7本のシュートを浴びせた後半を評価した。

“秋葉節”で熱く語った。

「前半みたいなサッカーは、まったく望んでいないので。ボールを取りにいかない、前にボールをつけていかない、ゴールへ向かわない、仕掛けない。そんなフットボールをするつもりは、まったくありませんから。

 後半のようなボールを奪いにいく姿、ゴールへ向かう姿、前へ前へ出ていく姿を見せられるように、またやりたいと思います。後半に3点目は取られましたけど、後半のように前から圧力をかける姿勢、奪ったら前へボールを出していく、仕掛ける、飛び出していく、追い越していく。そういったなかで、際どいシーンを何個も作りましたから」

 4月8日には、J2第8節の東京ヴェルディ戦が控える。相手は4連勝中で2位につける。チーム状況は対照的だ。

 秋葉監督も危機感は抱いているはずだ。それでも、悲壮感はない。47歳の熱血漢は、「ここから2度と湘南戦の前半のサッカーにならないように、後半のサッカーを90分続けながらクオリティを出せるように、また全員でやっていきたいと思います」と話す。

 Jリーグのオリジナル10に名を連ねる名門は、反転攻勢に出ることができるか。8日のJ2が注目される。

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